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永瀬五段が駒袋を開ける。さすがに両者とも疲労の色は見て取れたが、永瀬五段は駒をひとつひとつ、力を込めて盤にたたきつけるように並べていた。気合十分だ。伊藤四段もぐっと背筋を伸ばして永瀬五段の初手を待ち受ける。千日手局で二人とも持ち時間を使い切っていたため、初手から1分将棋だ。慶田三段の秒読みの声が響き、永瀬五段が盤上に手を伸ばす。指し直し局が始まった。
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