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2011年10月30日 (日)

記者会見

表彰式の終了後、第1期加古川青流戦の終了を受けて、記者会見が行われました。
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(左から宮本三段、船江四段、谷川専務理事、樽本市長、村井理事長)

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(ハキハキと答えていく船江四段)

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(宮本三段は慎重に言葉を選びながら語った)

【樽本庄一市長】
全国的にも棋士のまちとして知られ、ゆかりの棋士がたくさんいる加古川ですが、伝統と歴史の象徴である将棋の発展のため、青少年の健全な育成のために是非とも加古川に公式戦を主催したいということで加古川青流戦は始まりました。
加古川出身の船江四段がチャンピオンとなる、我々にとっては万々歳な結果となりました。加古川青流戦は多くのファンに観戦していただき、記者の方々に取材していただいて成り立っています。加古川青流戦を開催させていただきありがとうございました。

【谷川浩司専務理事】
私は決勝三番勝負の第1局、第2局、第3局すべての立会人を務めました。研究熱心な若手同士の対局ということもあって、どの将棋も序盤から激しい展開となり研究の行き届いた若々しい三番勝負だったと思います。
船江四段は青流戦の初戦では里見香奈女流三冠と対局したり、決勝三番勝負第3局では優勢の将棋をなかなか勝ち切れなかったり、さまざまなプレッシャーを体験して優勝の難しさを実感したと思います。決勝の大舞台で戦ったという自信と経験を将来につなげて、ご活躍されることが加古川青流戦のためにもなると思います。
宮本三段は奨励会員が恵まれた環境で指せるということはめったにないことですし、加古川というアウェーで対局する逆風を経験したと思います。この貴重な経験を生かして今後もさらに活躍していただきたいと思います。

【両対局者への質疑応答】
・初戦から決勝までを振り返って。
船江「加古川という地元での棋戦ができ、決勝までは負けられないと思っていました。まさかこんなにうまいこと決勝までいき、優勝することができるとは。自分でも驚いています」
宮本「三段という立場で公式戦を指せるという喜びを噛みしめ、一局一局を頑張って指していました。その結果、決勝まで残るという将来忘れられないだろう体験ができてよかったです」

・決勝という大勝負を経験して。
船江「今回のような大舞台で指すのは初めてでプレッシャーもありましたが、いい結果を残すことを残すことができました。この経験を将来生かしていきたいと思います」
宮本「大舞台に立って半分夢見心地というか……、自分ではプレッシャーを感じているつもりはなかったのですが、振り返ってみるといつもと違う環境で、雰囲気にのまれてしまっていたかなと今は思っています。この経験を生かして早く三段リーグを抜けて、四段に上がりたいと思います」

・最も印象に残った対局は。
船江「決勝三番勝負の第2局、第3局は自分の予定通りに進めることができ、自分らしい将棋が指せたように思います」
宮本「決勝三番勝負はもちろんなのですが、準決勝の佐々木(勇気)四段との対局に勝てたことは嬉しかったです」

・どういう気持ちで本日の対局に臨んだか。
船江「第1局は残念ながら負けてしまい、勝ちたいという気持ちが強すぎて実力を発揮できませんでした。第2局からは自分の力を出し切るという一心で臨みました」
宮本「第2局で勝つか負けるかは大きいと思っていました。第2局で勝負を決めたいというつもりで臨んだのですが勝ち切ることができませんでした」

・ふたりにとって加古川青流戦とは。
船江「他にもいろいろな棋戦があって、どれも一生懸命指して勝ちたいと思っているんですが、加古川青流戦は地元の棋戦で思い入れがあるので、特に勝ちたいと思っていました」
宮本「貴重な経験をさせてもらい忘れられない棋戦になりました。これからも結果を残していきたいと思います」

(翔)