第8期三番勝負

2018年10月19日 (金)

第1局 終局直後

終局直後、両対局者にインタビューが始まりました。
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Img_3220(第1局を制した大橋貴洸四段)

大橋貴洸四段インタビュー

--1局を振り返っていかがでしたか。
大橋 力戦の将棋で形勢がどうなのか難しいところがありましたが、途中でうまくしのげて有利になったかと思いました。

--勝ちになったと思ったのはどのあたりですか。
大橋 △6八桂成(102手目)から角を取り、△7九竜(104手目)から即詰みが見えたので勝ちになったかと思いました。

--先勝されましたが、第2局に向けての抱負をお願いします。
大橋 本局のように力を出せればと思います。


Img_3227(第2局以降、巻き返しなるか。梶浦宏孝四段)

梶浦宏孝四段インタビュー

--1局を振り返っていかがですか。
梶浦 端を攻めたのですが、うまくいなされて押し切られてしまいました。

--第2局に向けての抱負をお願いします。
梶浦 明日、力いっぱい指したいと思います。

(武蔵)

大橋四段が先勝

Seiryu201810190101_112第1局、▲梶浦-△大橋戦は112手で大橋四段の勝ちとなりました。終局時刻は15時0分。消費時間は▲梶浦1時間0分、△大橋54分(チェスクロック使用)。三番勝負は大橋四段の1勝0敗となりました。

(飛龍)

決め手か

104大橋四段は△7九竜とバッサリ竜を切りました。▲同玉は△7六香から即詰みがありそうです。
控室の福崎九段は、「詰みがありそうですね」と話し、対局室に向かう用意を始めました。

(武蔵)

厳しい桂打ち

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14時55分頃、厳しい桂打ちが入りました。後手の狙いは次の△6五香。先手がそれを守って金や銀を自陣に投資すると、後手玉に迫りにくくなります。梶浦四段はここで持ち時間を使いきりました。控室のモニターからは記録係の秒読みの声が聞こえてきます。

(武蔵)

第1局 大盤解説会

Img_3205(稲葉八段と村田智六段からバトンタッチしたのは)

Img_3207(福崎九段と)
Img_3211(村田智穂女流二段)
Img_3204(平日にもかかわらず、大勢のお客様が解説に聞き入っていた)


(武蔵)

第1局 大盤解説会場の控室

大盤解説には様々なゲストが登場します。棋士は控室で熱心に本局の検討を行っていました。
Img_3193(井上慶太九段、船江恒平六段は師弟関係)
Img_3199(盤を挟むのは神吉宏充七段)
Img_3202(長谷川優貴女流二段と、先日新人王戦を戦い抜いた出口若武三段の姿も)
Img_3213(大盤解説を終えた直後の村田智弘六段)
Img_3218(同じく大盤解説会終わりの稲葉陽八段。揮毫をしたためる)

(武蔵)

堂々とした一着

47控室の福崎九段は上図で、(1)△9三桂、(2)△7三金、(3)△7五歩を予想していました。しかし、大橋四段は△9三香と歩を払いました。▲9二歩の垂れ歩が見えていますが、「間に合いますか」と、投げかけた一着のようです。

(武蔵)

両対局者の加古川青流戦

両対局者のこれまでの加古川青流戦の成績です(肩書は当時のもの、三段時代の成績を含む)。

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(武蔵)

大橋貴洸四段

大橋貴洸(おおはし たかひろ)四段は今期が6期目の加古川青流戦参加。前期は1回戦で稲葉聡アマに敗れています。
今期は、天野啓吾アマ、古森悠太四段、井出隼平四段、杉本和陽四段を破って、決勝戦進出を決めました。
居飛車も振り飛車も採用するオールラウンドプレイヤー。最新形への造詣も深く趣向を凝らした作戦で、安定した成績を残しています。
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(武蔵)

梶浦宏孝四段

梶浦宏孝(かじうら ひろたか)四段は今期が5期目の加古川青流戦参加。前期はベスト16に進むも関矢寛之三段に敗れました。
今期は坂井信哉三段、岡部怜央三段、今泉健司四段、西田拓也四段に勝ち、決勝三番勝負に進出しました。
居飛車党。粘り強く簡単には崩れない手堅い棋風が持ち味です。
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(武蔵)