過去の藤森-石田戦
両者は、これまで公式戦で1局だけ対戦があります。それが第2期加古川青流戦(2回戦)。この対局時、石田四段はまだプロ入り前の三段でした。
その将棋は先手の藤森四段が、初手から▲7六歩△3四歩▲7八金!(第1図)という珍しい出だしを見せます。それに対して石田三段は、金上がりを咎めようと、居飛車党ながら四間飛車に振りました。
その後、腰掛け銀から先手は銀冠、後手は高美濃囲いに組む持久戦になりました。第2図、石田流の駒組みを目指す後手に対し、藤森四段は▲6五歩△同歩▲4五歩△同歩▲2二角成と、大駒の角をさばいて勝負に出ます。
そして第3図が終盤の局面。ここから▲6四歩△6二金引▲1二竜△6七歩▲6三香と激しい寄せ合いになりましたが、6四の歩の拠点が大きく、最後は藤森四段の一手勝ちとなりました。