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2012年5月

2012年5月28日 (月)

出るか、大技

_54図は14時30分頃の局面。先手が▲4五桂と跳ね、後手が△4二角と当たりを避けて引いたところだ。ここで先手には▲3四銀!という派手な攻め筋がある。△同歩はもちろん▲2二角成。ただ、単に▲3四銀は△2三歩で後続が難しそうなので、狙うなら▲2三歩の筋と組み合わせたい。プロの将棋では互いに警戒して狙いを消すことが多いので、こうした大技がかかることは滅多にない。本局では成立するのだろうか?

雨の予感

午後になって雲が出てきた。東京ではにわか雨も降るとの予報。湿った風を頬に感じた。

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前へ前へ

_49羽生二冠は後手の角を追い払い、▲5五角(図)で5筋の歩を取った。先手は駒が前に躍動していて、勢いがある。形勢は先手ペースと見ていいだろう。後手は序盤で2手かけて、手塩にかけた歩を取られてしまったのだからおもしろくはない。自陣に押し込まれた角がつらい形だが、臥薪嘗胆の心で巻き返しの機会を待ちたい。

本局の観戦記は『週刊朝日』で

大川慎太郎さんによる本局の観戦記は、『週刊朝日』6月29日号・7月6日号に掲載される予定。こちらもぜひご覧いただきたい。なお、最新号の6月1日号から、1回戦の▲青野照市九段-△森内俊之名人戦の観戦記が始まっている。

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対局再開

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休憩時の対局室

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(羽生二冠の王将。静山作、と駒師の名が刻まれている)

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(桐山九段の玉将。錦旗書、と駒の書体が刻まれている)

昼食休憩に入る

定刻の12時10分になり、昼食休憩に入った。昼食の注文は桐山九段がおろしそば(みろく庵)、羽生二冠は注文なし。対局は13時から再開する。

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(桐山九段の注文はみろく庵のおろしそば)

羽生二冠、スキなく構える

_41俊敏な立ち回りの後手に対し、先手の羽生二冠は安定感のある対応を見せている。▲6九玉(図)は玉の位置を変える柔軟な手で、4九金の動きを保留したことでバランスのよさを維持できた。先手には▲7七銀~▲6六銀や▲5五銀、▲3七桂など、指したい手がいくつもある。後手はこのままでは押さえ込まれてしまいかねないので、うまく攻めに入る態勢を整えたいところだ。


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桐山九段、積極的に動く

_35桐山九段が横歩取りの後手らしい軽快な動きを見せている。△4四角と出て先手の飛車を引かせ、△8六歩▲同歩△同飛で横歩を狙った。羽生二冠は▲3七銀(図)と駒を活用する。こちらは自然な駒組みだ。後手が8筋に歩を合わせて7六の歩を狙うのは、横歩取りでの手筋。ただし図ですぐに△7六飛は、▲7七銀△7四飛▲8二歩で桂を取られてしまう。先手が8筋に歩を打たないのはこの反撃を用意するためだ。先手からは次に▲4六銀で後手の角を攻める手がある。ここから先は、後手がうまく手を作れるかどうかがポイントになりそうだ。

夏の日差し

きょうの東京は夏の陽気。将棋会館隣の鳩森神社には緑が生い茂り、アジサイの花も咲いていた。

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