第21回2回戦

2013年7月21日 (日)

羽生三冠が決勝へ

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114手で羽生三冠が勝ち決勝へ駒を進めた。終局時刻は17時26分。消費時間は▲加藤2時間59分、△羽生2時間42分。

羽生三冠勝勢

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△6八銀不成と角を取った羽生三冠。2四まで利いていた角を取って自陣も安全になった。「角を取られたのは痛かったです。後手が勝勢になりました」と高橋九段の声が聞こえる。

20130721_171034(不成で角を取る羽生三冠)

羽生三冠の反撃

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△8七歩とたたきを入れて羽生三冠の反撃が始まった。▲同金は△6七金と打たれ△7八銀とからまれる手がうるさい。▲同玉は△8五歩▲同歩△8六歩▲同銀に△7四桂と打たれて△8五飛を見せられる。時間のない加藤九段は▲同金とたたかれた歩を取り払った。

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(反撃に転じた羽生三冠。ここから金・銀・桂と持ってここから猛攻をあびせるのか)

勝負の▲4一金

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▲4六銀△同歩▲同角△4五飛(△5一飛は▲2四角~▲4三飛成を狙う)▲3七桂や▲4四歩、▲2五歩なども高橋九段の候補手だったが、加藤九段は30分使って▲4一金と打って角に狙いをつけた。▲4一金まで加藤九段の残りは5分。羽生三冠は1時間6分残っている。
高橋九段は▲4一金を見てすかさず「凄い手ですねぇ」と思わず声を出す。△5三角と逃げれると金が使いにくいように見えるが加藤九段の読み筋はどういったものだろう。

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(中腰になるおなじみのポーズで読みに読みを入れて……)

20130721_162020(▲4一金を着手する加藤九段)

重戦車 加藤九段の攻め

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金と桂の交換で先手は駒損ながら▲1五桂と後手陣に襲い掛かる加藤九段。重戦車の異名を持つ加藤九段の上から押し潰すような攻めだ。

■ニコニコ生放送■
高橋道雄九段>強引な感じの戦い方ですね。後手の右桂はあまり働いていませんでしたが、銀と交換になったわけですから後手にとっては不満はないはずです。加藤九段はこの▲1五桂の厳しさに懸けたわけです。

Dsc_0005_4(対局前の加藤九段。盤側にチラリと視線を飛ばす)

本日は奨励会例会日

Dsc_0154(本日は奨励会例会日。靴と荷物が凄い)

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Dsc_0158(特別対局室以外の4階の部屋では例会が行われている。大広間のふすまも閉じられたままだ)

互いに玉頭に火がつく

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今度は羽生三冠が△8六歩と先手の玉頭に襲い掛かる。自身の玉頭を乱されたが、先手にもイヤミをつけておこうというものだろう。加藤九段は▲同歩と応じたが歩ならば△8七歩とのちにたたく手が生じる。本局は玉頭がポイントになりそうだ。

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(羽生三冠も△8六歩と突き捨てて先手玉の頭を脅かした)

羽生三冠、加藤九段に学ぶ

Dsc_0083(羽生三冠と加藤九段の入門書。どちらで学ぼうかなぁ)

Dsc_0149(1階の売店では加藤九段の直筆色紙も販売中)

Dsc_0150(羽生三冠の扇子は好評につき、現在品切れ中)

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(本日、羽生三冠が使用しているのは大渋扇の緑。骨の本数が通常のものより多い)

Dsc_0151(大渋扇は天然染料の「柿渋」を塗り重ねているため渋臭があるが、使用しているうちに薄らいでいく)

驚愕の一手

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▲2四歩と2筋を突き捨て△同歩に高い駒音で▲5六金を着手。ニコニコ生放送の高橋九段は「驚愕の一手ですね。これは指せませんねぇ」と解説している。自ら囲いを崩す手だが、後手の飛・角を押さえ込めればという発想だろうか。

Dsc_0136(手つきも指し手もパワフルな加藤九段)

2階も熱いぞ

Dsc_0138_2(2階研修室では午前に引き続き午後も子供スクールが行われている。及川五段の指導)

Dsc_0142_2(井道女流初段は「ん、金でいいのかな。金はトドメの駒だよ。銀も持ってるよ」と声を掛けながら指導)

Dsc_0146(「どうだった?」と子供たちに声を掛ける村中六段。「今度、入会金半額キャンペーンもあるので、どんどん宣伝してください。子供たちにたくさん来て欲しいので」と話す。

子供将棋スクール夏キャンペーン