(頬をプクリとふくらませて読みを入れる)
(そば茶を手にしながらも視線は盤上からそらさない)
(「ここまで何分使いましたか?」と加藤九段。近藤三段が「49分です」と応じ、「時間になりました」と続ける。加藤九段は立ち上がりスタスタと退室。2分ほど席をはずして戻ってきた)
(両手を座布団につき、盤面を凝視)
(上座の羽生三冠側に回りこみ盤面を見る加藤九段)
(じっと盤面を見続ける)
(羽生三冠の盤側にはむぎ茶と上着)
(加藤九段の盤側にはそば茶と腕時計)
△9四歩に加藤九段が17分使って昼食休憩に入った。消費時間は▲加藤九段49分、△羽生三冠55分。ともに昼食の注文はなし。対局は13時に再開する。
公式戦の勝ち星は加藤九段が現役最多の1312勝、羽生三冠は加藤九段に次ぐ2位の1236勝。谷川九段の1224勝、内藤九段の1125勝と達人たちの名が続く。公式戦1000勝を達成しているのは現役では4人だけだ。(開始前から腕組みで難しい表情の加藤九段)
(講師も村中秀史六段は語りかけながら優しく指導)
(指導を行う佐藤慎一四段。記者を見つけると「おはようございます。上の注目の対局(中継)ですね」と声を掛ける。やはり両者の対戦は気になるようだ)
(及川拓馬五段と井道千尋女流初段は午後からは指導を行う)
(現在発売中の『週刊朝日』7月26日号。富士通杯達人戦の対局の模様は『週刊朝日』に掲載されます。本局の模様は8月16・23日合併号と30日号に掲載される予定です。是非ご覧ください)
(7月26日号には6月28日に行われた谷川浩司九段-内藤國雄九段戦の観戦記が掲載されている)
本局はがっぷり四つの矢倉になった。両者の公式戦での対戦成績は羽生三冠14勝、加藤九段6勝。両者の対戦は2002年2月以来となる。過去20戦のうち矢倉は9局ある。
■ニコニコ生放送■高橋道雄九段>▲3七銀と上がる加藤流の作戦に出ました。この後は3筋から攻めたり棒銀で攻めるかもしれません。この形は加藤九段の棋歴のなかで、かなりの数を指している局面になりました。
(▲7六歩△8四歩に▲6八銀を着手する加藤九段。矢倉にするなら、このスタートだ)
(いよいよ始まった。棋界のスーパースター対決)
(初手からエンジン全開。高い駒音が対局室に響く)
(加藤九段の▲7六歩に△8四歩と応じる羽生三冠)
(1枚、1枚気合いを入れて駒を並べる加藤九段)
(駒を並べ終え、ゆったりとした所作で扇子を広げる)
(振り駒を行うのは記録係の近藤誠也三段(16歳、所司和晴七段門下)。羽生三冠の振り歩先で、5枚すべてと金がでて加藤九段の先手に決まった)