第20回富士通杯達人戦(非公式戦)は、ベスト4を決める2回戦が進行中。本局は羽生善治二冠と桐山清澄九段の対戦だ。対局は東京・将棋会館にて10時より開始。インターネット中継は、棋譜・コメント入力を銀杏記者が、ブログを文が担当する。
(勝った谷川浩司九段はベスト4進出)
(敗れた内藤國雄九段)
(感想戦の様子)
谷川九段の110手目△4四銀を見て、内藤九段の投了となりました。投了以下▲5六玉に△3九角成と金を取った手が△5五金と△5七馬の両狙いで受かりません。終了時刻は17時24分。消費時間は▲内藤2時間53分、△谷川2時間46分(持ち時間は各3時間)。勝った谷川九段はベスト4に進出。準決勝で羽生善治二冠と桐山清澄九段の勝者と対戦します。
飛車を成り込み、香得を果たした内藤九段に対し、谷川九段は△8六歩~△3五桂と反撃に出ました。図は、谷川九段が8四の飛車を△2四飛と回した局面です。この飛車回りで2筋が受からず、棋士室では谷川九段がリードしたのではないかと言われています。持ち時間は、両者とも残り30分を切りました。
(朝の谷川浩司九段)
谷川九段が42手目に打った△7四歩を境に、いよいよ局面が動き出しました。図は▲8三歩成に△7六歩と突いた局面です。棋士室では、ここで▲7三とから攻め合ってどうかが検討されています。
富士通杯達人戦では、スタッフによるTwitterアカウント(@Fujitsu_shogi)があり、こちらでも情報を発信しています。http://twitter.com/#!/Fujitsu_shogi
内藤九段の飛車回りで、一時はすぐにでも戦いが起きそうな流れでしたが、現在は局面が落ち着き、駒組み合戦となっています。
関西将棋会館1階の販売店では、谷川九段、内藤九段それぞれの直筆サイン本を販売しています。
(写真左は谷川九段著『月下推敲』、右は内藤九段著『内藤のカンタン必至』)
また、最新の『将棋世界』6月号の付録は、内藤九段出題の次の一手問題集『どっちが勝ち?付録編』。付録編は本誌で連載されている問題より、少し難易度が易しくなっています。こちらも是非ご覧ください。
対局再開後の谷川九段の指し手は△4四角。この手に対し、内藤九段が7筋の歩を突き捨てて▲8六飛と転回させました。次に▲8四歩や▲6五桂などの攻めを見ています。
本局は関西将棋会館の5階「御上段の間」で行われています。
(昼食休憩時の御上段の間)
(29手目▲8五歩の局面)
(本局で使用されている駒。書体は源兵衛清安)
(昼食休憩までの棋譜)