(青野理事から表彰状が送られた。発行者は日本将棋連盟会長「谷川浩司」。受け取るのも「谷川浩司」だ)
■谷川九段優勝インタビュー
「半月ほど前に達人戦の賞状に署名をいたしまして、自分の署名した賞状を自分でもらいたいといつか思っていたんですが、それがこんなに早く実現するとは思ってもみませんでした。
最初の頃は40台前半で自分がいちばん年下だった。羽生三冠、森内俊之名人が出てきて年々厳しくなる。今日はタイトルホルダーといい内容の将棋が指せて自信につながった。
高橋九段が解説されていたんですが、羽生さんには前回勝ったのがいつかというくらい負けが続いていて、今日も勝てるイメージはなかったんですが、気持ちよく攻めて、それで散ったらしょうがないと思っていました」
――ノートパソコンFMVが送られて
「優勝は久しぶりで、あちらこちらから狙われている気がするので、いろいろ考えたいと思います」
――会長になって
「研究する時間は少なくなってきましたが、タイトル戦などで見る機会は増えています。直接研究はできなくても将棋に触れる時間は変わらないかなと」
――今後の抱負
「達人戦はベテランに夢を与える棋戦。私が公務を務めるうえでも大きなモチベーションになっているので、来年以降もぜひご指名いただきたいと思います」
■羽生善治三冠
「決勝戦ということでもありますし、皆さまの前で対局するということで、がんばりたいと思います。達人戦は20年前に始まったのですが、そのときはこうして谷川先生と対局する姿は想像できなかったですね。素晴らしい環境で対局できることをうれしく思います」
■谷川浩司九段
「本局の主催をしていただきます週刊朝日さま、協賛していただいております富士通さまに感謝申し上げます。(会長としてのコメントですね? と問われ)これをやらないと落ち着かないもので……。羽生さんとは150局以上対局してまして、最近対局する機会が少なくなってしまったのはこちらの責任なんですが。こういう大きな舞台で戦えるのは幸せです」