2012年5月28日 (月)

桐山九段、積極的に動く

_35桐山九段が横歩取りの後手らしい軽快な動きを見せている。△4四角と出て先手の飛車を引かせ、△8六歩▲同歩△同飛で横歩を狙った。羽生二冠は▲3七銀(図)と駒を活用する。こちらは自然な駒組みだ。後手が8筋に歩を合わせて7六の歩を狙うのは、横歩取りでの手筋。ただし図ですぐに△7六飛は、▲7七銀△7四飛▲8二歩で桂を取られてしまう。先手が8筋に歩を打たないのはこの反撃を用意するためだ。先手からは次に▲4六銀で後手の角を攻める手がある。ここから先は、後手がうまく手を作れるかどうかがポイントになりそうだ。

夏の日差し

きょうの東京は夏の陽気。将棋会館隣の鳩森神社には緑が生い茂り、アジサイの花も咲いていた。

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戦型は横歩取り

_28先手の羽生二冠が▲3四飛と横歩を取り、戦型は横歩取りに。序盤で一方が駒損する、メジャーな戦型の中では珍しい立ち上がりが特徴だ。ただし先手も得ばかりではなく、歩を取った代償として飛車の立て直しに手を費やすことになる。その分後手は駒組みでリードできるわけだ。必然的に、序盤は後手が主導権を握りやすい展開になる。プロの将棋では後手は受け身になりがちなので、自分から動いていける横歩取り(この場合は「横歩取らせ」だろうか?)は人気が高い。
本局では桐山九段が△5四歩~△5五歩(図)と5筋の歩を伸ばした。先手の中住まいの弱点は玉頭。そこを狙う動きだ。

対局開始

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振り駒

記録係の伊藤和夫三段(23歳、剱持松二八段門下)が振り駒を行う。結果は歩が3枚。羽生二冠の先手に決まった。

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朝の対局室

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羽生善治二冠-桐山清澄九段戦、10時より開始

第20回富士通杯達人戦(非公式戦)は、ベスト4を決める2回戦が進行中。本局は羽生善治二冠と桐山清澄九段の対戦だ。対局は東京・将棋会館にて10時より開始。インターネット中継は、棋譜・コメント入力を銀杏記者が、ブログを文が担当する。

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