第22回1回戦

2014年6月25日 (水)

先手持ちの見解

Photo_60 図は内藤九段が△7五香と攻め合いにいった局面。本譜は以下▲4四桂△同金▲5三銀△同角▲同桂成△7六桂▲同金△同香▲7七桂(下図)と進行しました。途中△7六桂と打たせるのは危険と棋士室では見ていましたが、▲7七桂まで進んでみると後手の攻めにもうひと押しがなく、先手持ちの見解が示され始めました。ただまだそこまでの差というわけでもなく、ここで△6九銀と掛けておいてどうかと藤原七段は指摘しています。

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Photo_61(15時30分頃の棋士室。山崎隆之八段がコーヒーを手に姿を見せた)

Photo_62(その後山崎八段は、都成三段と練習将棋を始めた)

攻め合ってどうか

Photo_58 図の局面で内藤九段が20分以上考えています。藤原七段は、「難解な形勢です」と前置きしながらも、「ここで△7五香でどうでしょうか」と後手側の具体的手段を示しました。「後手の狙いは△7六桂で、▲7五同銀△同角の進行は後手やや甘いですが、▲4四桂△同金▲5三銀と絡まれる手から、角を逃がしてる意味もあります」と解説を入れてくれた。

Photo_59(午後の対局再開直後の内藤九段)

後手ペース?

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図は56手目に△9六歩と垂らした局面。ここで藤原直哉七段は▲9七同香に△同桂成と取る前に、△7五銀▲同銀の交換を入れておいてから△9七桂成と取る順もあると指摘。「その進行は後手ペースのように思います」と見解を示すと、実戦も▲9七同香△7五銀▲同銀△9七桂成▲同桂△7五角▲8六銀△4二角▲2四歩△同歩▲5六桂(下図)までパタパタと進みました。ただ最後の▲5六桂は「3六に打てるのが理想」とのことで、「53手目の▲5五歩では、▲3五歩が勝った可能性もあります」と見解を示しました。

Photo_56Photo_53(宮本四段と都成三段は、本局を継ぎ盤で検討中)

Photo_55(継ぎ盤の検討を見つめる藤原七段)

販売品

関西将棋会館1Fの販売部で扱われている両対局者の商品の一部を紹介します。

Photo_48(内藤九段小振り扇子。「しみじみ のびのび」)

Photo_49(内藤九段著 詰将棋本)

Photo_50(高橋九段著 創元社シリーズ)

5筋と9筋で火花

Photo_46 図は14時30分頃の局面。高橋九段が5筋から攻めかかった手に対し、内藤九段は9筋を攻め立てていきました。△9六香を許してはまずそうなので、▲9七同香△同桂成の展開が考えられますが、そこで▲同桂は△9六香。▲同銀は△7五香が気になります。果たして高橋九段はどのような応対を見せるのでしょうか。

Photo_47(午後の対局再開後、湯のみにお茶を注ぐ高橋九段)

達人戦の観戦記は「週刊朝日」で

富士通杯達人戦の対局の模様は『週刊朝日』に掲載されます。本局の模様は8月8日号と8月15日号に掲載される予定です。是非ご覧ください。

Photo_45(写真は発売中の『週刊朝日』7月4日号)

13時45分頃の棋士室

Photo_42(13時45分頃、ラスクの手土産とともに棋士室に現れたのは……)

Photo_43(糸谷哲郎六段(右)。すぐに大石直嗣六段と練習対局をはじめた)

攻め合い

Photo_40図は13時30分頃の局面。高橋九段が4筋から攻め立てに対し、内藤九段は7筋から反撃。激しい攻め合いの様相を呈してきました。

Photo_41(対局再開直後の御上段の間)

昼食休憩時の対局室

Photo_35(昼食休憩前、高橋九段は14分考えていた)

Photo_36(内藤九段盤側。左の破られた封は、眼鏡拭き)

Photo_37(高橋九段盤側)

Photo_38(高橋九段は昼食を手短に済ませ、考えていた)

7(内藤九段は13時の対局再開が告げられると同時に対局室に入室)

Photo_39(席に座ると、すぐに棋譜を手にとって目を通した)

対局再開

Photo_32 13時になり対局再開。高橋九段は▲4五歩と突き出し、戦いへと突入しました。

Photo_33(対局再開後、▲4五歩と指す高橋九段)

Photo_34(内藤九段はすぐに△4五同歩と応じ背筋を伸ばした)