高橋九段は9時40分頃には対局室に入室していた。いつも早めに会館に来るのが、高橋九段の流儀だ。二人が揃うと、加藤九段が駒袋を開けててきぱきと駒を並べていく。記録係の梶浦宏孝二段(16歳、鈴木大介八段門下)が振り駒を行い、歩が3枚出て加藤九段が先手に決まった。
第20回富士通杯達人戦は、本日からベスト4を決める2回戦が始まる。第1局は加藤一二三九段と高橋道雄九段の対戦だ。70歳を超えてなお現役、「神武以来の天才」と謳われた加藤九段と、50歳を超えた今もA級に在籍し第一線で戦う高橋九段の対局は、見応えのある一戦になるだろう。対局は東京・将棋会館にて10時より開始。インターネット中継は、棋譜・コメント入力を吟記者が、ブログを文が担当する。