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青野玉にぴったりしたと受けがなくなりました。後は加藤九段の玉が詰むかどうかと言われています。
(朝の加藤九段。自玉が危険であるにもかかわらず、踏み込んだ)
図は5八金を6七に逃げた局面。互いに飛車と角を取り合った局面で、ここが勝負所と見られていました。加藤九段は△3七角。
一見、狙いがわかりにくい角打ちですが……以下▲7一飛△4二玉▲2七飛△5九角成▲4四桂△5八桂成と進んだのが下図。
次に△6九銀が厳しい狙いで、桂を手に入れれば△7八銀成▲同玉△8六桂から詰ます筋があります。▲3二桂成や▲5二桂成をけん制している意味もあるので、攻防手になっているのがミソ。手を渡された先手ですが、なにを指せばいいか難しいようです。
(△5八桂成を指す加藤九段)
15時59分、青野九段は▲6三銀と打ちました。「▲4四桂の攻め合いには自信が持てなかったのではないか」と中継室で言われています。
(朝の青野九段。▲4四桂に比べると、▲6三銀は曲線的な手と言われている)
15時50分現在、図の局面で青野九段が30分以上考えています。▲6八角には△7六歩▲同銀△6六桂があるので後手が良いようですが、ここで▲4四桂の切り返しが指摘されています。
以下△4四同銀▲同歩△4六桂▲4三銀と進んでどうか。後手は△5八桂成と取れば△4六角の王手飛車を狙うことができますが、先手の▲3二銀成△同飛▲2三飛成も厳しい手です。
加藤九段は▲3六歩に49分の長考で△5二飛と回りました。中央をがっちり押さえてから△7三桂~△6二金と活用するかと思いきや、△7五歩!
宮田利七段が「積極的すぎる……」と感嘆した一手で、▲7五同歩ならば△5六歩▲同銀△7六歩▲同銀△6六角(参考図)の狙いがあります。
▲7五同歩では利かされと見たか、青野九段は▲4五歩と反撃に出ました。局面は激しさを増しています。
(鳩森神社)
(境内にはヒマワリが咲いているが……)
(街灯と同じぐらいの高さがある)
(アジサイも色あせてきた。そろそろ関東も梅雨明けするだろう)
図は13時30分頃の局面。再開後の▲3六歩に対して、加藤九段が長考しています。
先手が▲3七角から飛車をけん制する態度を明らかにしたのに対して、後手はどうするか。中央の勢力争いが勝負に直結するので、ここは5五の位を生かすような駒組みを目指したいところです。
中継室に来訪した宮田利男七段は「△4五歩から△6四歩と突いていくんじゃないかな。もしくは△5二飛か」との見解。しばらくは中央が局面の焦点になりそうです。
(対局立会人の宮田利男七段)
(対局が再開されると、加藤九段は前傾姿勢になった)
(青野九段も盤面から目を離さない)
(中央の勢力争いになっている)
(加藤九段の手元には、そば茶が置かれていた)
△5五歩に青野九段が10分使って休憩に入った。昼食休憩までの消費時間は▲青野九段59分、△加藤九段56分。昼食の注文は青野九段が鮭雑炊(みろく庵)。加藤九段の注文はなし。対局再開は13時。