第21回富士通杯達人戦(非公式戦)準決勝、羽生善治三冠-加藤一二三九段戦は7月21日(日)10時、東京・将棋会館「特別対局室」にて行われる。
決勝の舞台に勝ち進むのは羽生三冠か加藤九段か。
なお、本局はニコニコ生放送にて高橋道雄九段による解説がございます。聞き手は貞升南女流初段が務めます。
※ご視聴には事前にアカウントの取得が必要になります。
インターネット中継は棋譜・コメント入力が牛蒡、本ブログを吟が担当。どうぞよろしくお願い致します。
図は▲6八金打と受けた局面。ここで△6九銀と迫れば明快でした。▲8八玉と▲7七玉には、△6八成桂と駒を取りながら自然に寄せることができます。加藤九段は、青野九段に指摘されて初めて気が付いたようです。
では、加藤九段は何を読んでいたのか。
「92手目の局面で、△8五銀と打つつもりだったんです。しかし▲8八歩で大変なことに気が付きました」(加藤九段)
上図は△8六歩からの詰めろ。しかし、▲8八歩△6八成桂▲7七金と進んだ局面は寄せにくいと加藤九段は判断したようです。
本譜の順は「予定変更」で、△5二銀と金を取った局面は生きた心地がしません。しかし加藤九段は中段玉で踏ん張り続け、無事に勝ち切りました。
118手まで加藤九段が制し、準決勝へ駒を進めた。終局は17時52分。消費時間は▲青野2時間59分、△加藤2時間58分。勝った加藤は準決勝で羽生善治三冠と戦う。