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2012年9月 1日 (土)

準決勝を振り返る

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先に決勝進出を決めたのは羽生二冠。7月2日に行われた谷川浩司九段との対局では、先手中飛車から穴熊に組んだ。大駒を全て相手に渡すものの、小駒を使って玉頭から食いつく。穴熊らしい攻めが決まり、勝利を収めた。

【第20回富士通杯達人戦準決勝 ▲羽生善治二冠-△谷川浩司九段】
http://live.shogi.or.jp/tatsujin/kifu/20/tatsujin201207020101.html

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もう一方の山を勝ち抜いたのは達人戦初出場の森内名人。7月20日に行われた加藤一二三九段との対局は、図の局面で加藤九段が二手指し(△5七馬)をしてしまうという形で終局した。

【第20回富士通杯達人戦準決勝 ▲森内俊之名人-△加藤一二三九段】
http://live.shogi.or.jp/tatsujin/kifu/20/tatsujin201207200101.html

二人の公式戦の今年度成績は、森内名人が8勝6敗(0.571)、羽生二冠が 24勝8敗(0.750)。羽生二冠の成績は対戦相手にトップ棋士が多いなかでのものだけに、驚異的。対する森内名人の勝率は6割を切っており、タイトル保持者としてはやや物足りない感もある。しかし今期の名人戦では、羽生二冠の挑戦を退け堂々の防衛を果たしている。さて、本局はどのような結果になるだろうか?

(文)