富士通杯達人戦中継ブログ

中飛車の棋書

将棋会館１Ｆの売店にある中飛車の定跡書を集めてみました。

ゴキゲン中飛車の開祖と言えば、近藤正和六段。

もはや中飛車のバイブルとなった感のある遠山雄亮五段の著書。

若き定跡伝道師、村山慈明六段の著書。

棋聖戦挑戦中の若武者、中村太地六段の著書。

後手のポイント

図は△３二金と引いて馬を追った局面。
この手に代えて△２七歩成も目に付く手です。
以下▲同歩△同銀成▲２五歩△３八成銀▲２四歩△３七成銀（参考１図）が予想される進行。

この局面は後手が銀得の成果を挙げています。
一見十分な形勢に見えますが、後手陣には弱点があります。
図から進行の一例を挙げると▲２三歩成△同金▲４一飛（参考２図）。

銀取りを受けるのに自然なのは△５二銀ですが、４四角を取られてしまうので不可。
ピッタリした受けがなく、２～４筋の角金銀が負担で、銀得でも自信の持てない展開。
佐藤王将はこの変化を踏まえて、まず自陣の形を整えたようです。

佐藤王将残り１時間を切る

図は15時過ぎの局面。
消費時間は▲森内１時間32分、△佐藤２時間８分。
佐藤王将の残り時間は１時間を切っています。

岡崎洋六段来訪

図は14時40分頃の局面。
中継室を訪れた岡崎洋六段は、「押し引きのある、森内名人らしい将棋ですね」。

雨上がりの鳩森神社

連日の雨でアジサイは絶好調。

昨年、大型台風で枝が何本も折れてしまった御神木も元気に葉をつけている。

ヒマワリは夏に向けて力を蓄えている。

局面が落ち着く

画像は14時頃の中継画面。
序盤から飛車を成り込む派手な展開でしたが、進んでみると局面は落ち着きを取り戻しています。
後手は銀桂交換で駒得、先手は竜と１歩得が主張。形勢判断の難しい将棋のようです。

13時30分頃、将棋会館の外は雨があがった。

本局の使用駒

本局で使われている駒は「静山作・錦旗書」。

と金を取らせる構想

休憩再開から▲２三歩成△３四銀打▲２七竜と進んでいます。
竜を捨てて激しく迫る順もありましたが、森内名人はと金をあえて取らせることで、その後に主導権を握ろうとしているようです。

森内名人（再開時撮影）は勝負を急がず、落ち着いた構想を見せた。

対局再開

両者10分ほど前には盤の前に戻っていた。

13時を回り、「時間です。森内先生１時間使われました」と記録係から声がかかる。

佐藤王将が再開の一手を待っている。

森内名人は記者が退室するまで考えていた。

昼食休憩

12時10分、図の局面で森内名人が16分使って昼食休憩に入りました。
消費時間は▲森内１時間０分、△佐藤54分。昼食の注文は両者ともになし。対局は13時に再開します。

昼食休憩中の特別対局室。盤を見ているのは、本日の対局立会人、岡崎洋六段。

昼食休憩中の盤面（手前が先手）。