▲森内俊之名人-△佐藤康光王将戦は、183手まで森内名人が勝ちました。
終局時刻は18時46分、消費時間は両者2時間59分。
18時20分過ぎ、手数は150手を超えました。
いよいよ先手の森内名人が寄せに出ています。先手勝勢と見て間違いないようです。
100手を越えてから駒組みが行われて、後手は片美濃囲いを再生、その間に先手は矢倉に囲いました。
序盤に戻ったかのような錯覚を覚えますが、後手が指す手に困っているとも言えそうです。
森内名人がどこで決めに行くのか。
後手は先手の攻めを待って、死中に活路を求めるしかなさそうです。
森内名人は強く▲3三角と打ちこんで、△2一飛には一転して▲1一角成と香を取りました。
一気に決めるぞ、と見せかけながら、相手が受ければ手堅く指す。
硬軟自在の指し回しで着実にリードを広げているようです。
受けに回った後手に対して、先手はゆっくり確実に攻める姿勢を見せています。
形勢は先手良しの評判。
後手の残り時間は2分。追い込まれた佐藤王将、このピンチを耐えることができるでしょうか。
図の1手前に指された▲4六歩は次に▲4五桂と跳ねる土台作り。
対して佐藤王将はじっと△4一金と寄って手を渡しました。金を玉側に近づけて受けに回って力を溜める狙いと思われますが、やや苦しいと見て粘りに出ているとも言えそうです。