後手、仕掛ける
図は14時50分頃の局面。ついに高橋九段が動いた。先手の飛車が狭いことを見越して、桂交換から桂を使って先手の飛車に働きかけようとしている。控室ではここから▲4七銀△7七桂成▲同銀△5六歩▲同飛△5五桂▲3六銀△3五歩▲4五歩△5三角(参考図)が調べられた。
5五の駒を歩から桂に打ち換え、銀をつり出して△3五歩で捕まえるという構想だ。参考図で▲5五飛なら△3六歩。こう進めば、後手は銀桂交換の駒得になる。先手も豊富な持ち駒を生かしての反撃が楽しみだが、桂を渡すと△4六桂が生じるため制約も多い。やや先手に苦労の多い局面だろうか。
(先攻する高橋九段。このままペースを握れるか。写真は対局再開時のもの)