2011年5月12日 (木)

戦型は中飛車、定跡の最前線へ

本局は初手から▲2六歩△3四歩▲7六歩△5四歩▲2五歩△5二飛と進み、戦型は「ゴキゲン中飛車」になった。

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羽生名人は△3二銀と、銀で3筋~2筋を支える。△3二金と比べると新しい指し方だ。さらに▲7八玉の瞬間に△5六歩と仕掛けて、本局は最先端の形へ進んだ。図では馬と角の取り合いに進んでいて、序盤から激しい展開になっている。最新形に挑戦しようという羽生名人の意志はもちろん、それを堂々と受けて立つ森九段の姿勢にも気迫が感じられる。「達人戦が『最新形』に進んでいるとは、驚きですね』と片上大輔六段。

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(頬に手を当てうつむく羽生名人。写真は対局開始前のもの)

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対局開始

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振り駒

記録係の菊地裕太三段(27歳、大島映二七段門下)が羽生名人の振り歩先(注・歩の枚数が多い場合羽生名人の先手となること)で振り駒を行う。結果はと金が3枚。森九段の先手となった。

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対局準備

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(羽生名人)

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(森九段)

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トーナメント表

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達人戦は40歳・八段以上の棋士から、規定によって選ばれた10人によりトーナメントが組まれる(非公式戦)。現在は一回戦第1局の桐山清澄九段-島朗九段戦、二回戦第1局の加藤一二三九段-青野照市九段戦の対局が終わっている。なお、対局結果については『週刊朝日』誌上でご確認いただきたい。

富士通杯達人戦公式ページでは過去の対局棋譜が鑑賞できるので、興味がある方はこちらもあわせてお楽しみいただきたい。

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羽生善治名人-森けい二九段戦、5月12日中継!

今年で第19回を迎える富士通杯達人戦。今回から新たな試みとして、棋譜がリアルタイムで中継される。また棋譜のほか、対局の雰囲気はこちらのブログでレポートしていく。

本日行われるのは、羽生善治名人-森けい二九段戦。羽生名人は今回が初の参加で、「羽生マジック」と呼ばれる勝負術や、その実力は誰もが知るところ。森九段は「終盤の魔術師」の異名で知られ、獲得タイトル2期の実績を持つ。「魔術」の使い手同士の戦いは、どのような結末を迎えるのだろうか。対局は本日5月12日、10時より開始される。

インターネット中継は棋譜・コメント入力を吟記者が、本ブログを文が担当する。達人の名にふさわしい戦いを、最後まで堪能していただきたい。

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(霧雨の千駄ヶ谷。この後雨は強さを増した)

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2011年5月 9日 (月)

将棋界唯一のシニア棋戦が今回よりリアルタイムで棋譜中継!

今回、初めての試みとして、日本将棋連盟特設サイト内にてリアルタイム棋譜解説中継を行うことになりました。達人戦ならではの顔合わせによる対局の臨場感をお楽しみください。