延暦寺は、滋賀県大津市にある標高848メートルの比叡山全域を境内とする寺院。東には日本一の琵琶湖を眼下に望み、西には古都京都の町並みを一望できる景勝地です。平安京(京都)の北にあったため「北嶺」とも称されています。
1994年(平成6年)には、古都京都の文化財の一部として、(1200年の歴史と伝統が世界に高い評価を受け)ユネスコ世界文化遺産に登録されました。寺紋は天台宗菊輪宝。
◆根本中堂(国宝)◆
比叡山第一の仏堂で、宗祖伝教大師が788年(延暦7年)に一条止観院として創建したものが始まり。本尊は大師が自ら刻んだといわれる秘仏(ご利益は家内安全、身体健康、病気平癒など)がまつられ、宝前には開創以来の「不滅の法灯」が1200年の時を越えて輝き続けています。本尊や法灯は参拝者の目の高さにあり、それは「仏凡一如(仏も人もひとつ)」という教えを表しています。
◆戒壇院(重要文化財)◆
天台宗の僧侶が戒律を授かる重要なお堂。伝教大師の入寂後に建立の勅許がおり、第一世天台座主義真のとき、828年に創建されました。本尊には釈迦牟尼如来がまつられています。
◆阿弥陀堂◆
比叡山開創1150年大法要を記念して1937年に建立された先祖回向の道場。本尊に阿弥陀如来をまつり、日々念仏回向が行われています。
◆法華総持院東塔◆
伝教大師が全国6ヵ所の聖地に建立した宝塔を総括する重要な信仰道場。朱塗りと塔と新緑の対比は息をのむ美しさです。
【天台宗総本山 比叡山延暦寺】
http://www.hieizan.or.jp/
(夏芽)