(感想戦を終えた久保王将はファンの待つ大盤解説会場に姿を見せた)
(防衛を決めて、穏やかな表情。「対局中はフラフラになりながら指していたので、もっと鍛えないといけないですね」とファンの笑いを誘った)
第67期王将戦七番勝負は、久保王将が4勝2敗で防衛して幕を閉じた。本局の更新は以上です。ご観戦ありがとうございました。第68期王将戦をお楽しみに。
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―― 序盤の作戦については。
久保 どんな変化になるかなと思ったのですが。馬は作られるのですが、駒の効率で勝負しようと。
―― 封じ手のあたりは?
久保 攻めてこられる展開を想定していたので。
―― 本日の昼、▲3五歩と突かれたところは。
久保 決戦になるなと、こちらは金を取れるのですが、飛車と角を使われてしまうので、何ともいえないところですね。
―― 形勢がよくなったと思ったのは?
久保 △4一歩(100手目)と底歩を打ったところですね。
―― そのあとは危なげなく?
久保 こちらも玉頭にキズがあるので、そんなに簡単ではないなと。
―― 勝ちを確信されたのは?
久保 先手玉が詰む形になって、勝ちになったかなと。
―― シリーズは防衛ということになりました。
久保 負けた将棋に関しても、納得のいく将棋が指せたと思います。
―― そういう意味では内容的には満足のいくシリーズでしたか?
久保 第1局は不甲斐ない将棋でしたが、2局目以降はいい将棋が指せたなと。
―― 感情としては?
久保 対局が続いていたので、ホッとしています。
―― 昨年から20代のタイトル保持者が出てきて、40代の久保さんとしては?
久保 若手が台頭してきていますので、流れに飲み込まれないようにと思っていました。
―― 振り飛車にとって、厳しい時代という声もありますが?
久保 振り飛車党がいなくなるとつまらないと思うので、できるところまでは。
―― 王将位通算4期で、王将戦の歴史では、4位タイになりました。
久保 (保持していた)間が途切れていたので。昨年から続けて、来年も指せるというのは、うれしいですね。
―― 序盤の作戦から、馬を作るところあたりまでは、作戦通りですか?
豊島 そうですね。馬を作る変化もあるかなと。
―― 封じ手のあたりは?
豊島 難しいかなと。
―― ほかにも封じ手の候補があったと思うのですが、▲7七銀右は第一感の手でしょうか?
豊島 ▲3五歩か▲7七銀右かと。読んでいくうちに、▲3五歩は自信がなくなったので。本譜はいい勝負かなと。
―― 午前中は穴熊に囲うような感じでしたが?
豊島 △5五銀だったので、穴熊にも囲いにくいかなと。
―― ▲3五歩と突いたときは難しいと?
豊島 はい。難しいと思っていました。▲5六歩と突いた手がどうだったか。あとは▲8五歩と突いたのが、自爆だったかなと。もうちょっと辛抱すれば、苦しいながらも、勝ち味があったと思います。
―― 今期のシリーズは残念な結果になりましたが。
豊島 結果もよくなかったですが、内容もいまいちだったと思います。
―― 相振り飛車を多用されたり、いろいろ振り飛車対策を考えてきたと思うのですが。
豊島 (相振り飛車は)自分のよさが出るかなと思ったのですが。でも結果的にあまりうまくいきませんでした。
―― 今期、惜しかった将棋というか。
豊島 一方的に負けることが多かったので、内容的には……。序盤から中盤にかけて悪くなって、あまり惜しい将棋はなかったですね。
―― 20代のタイトルホルダーが出てきています。そういった意味で獲得したかったということは?
豊島 あまり焦りすぎないようにして、これからも頑張りたいと思います。
]]>この局面で豊島八段が投了した。終局時刻は18時9分。消費時間は▲豊島7時間50分、△久保7時間18分。勝った久保王将は4勝2敗で王将位を防衛した。王将獲得は4期目。
]]>△7五桂と跳ねたのが、図の局面。▲7五同歩は△8六歩▲同香△8五歩と香の利きを止める。▲8三歩成は△同銀▲同香成△同玉で、後手玉がスッキリする。
(控室では、久保王将が優勢から勝勢との評判だ。防衛に向けて、リードを広げている)
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(終盤の対局室を映し出すモニター。形勢は久保王将がいいと見られている。久保王将が本局に勝てば、4勝2敗で防衛だ)
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△3六飛の馬と桂の両取りに、▲4三歩と切り返したのが図の局面。▲4三歩までの消費時間は▲豊島八段7時間2分、△久保6時間18分。
△3四馬と取るのは、▲4二歩成△同金▲4五飛(金銀の両取り)がある。▲4五飛に△2四角で受かればいいが、▲3五歩で悩ましい。
(後方まで、お客さまがギッシリ)(森内九段と中村修九段の豪華なW解説)
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2日目の午後のおやつの注文は、久保王将が「信州りんごの手づくりケーキ」と「ホットコーヒー」、豊島八段は「フルーツ盛り合わせ」と「信州りんごジュース」。
]]>(日本将棋連盟専務理事の森内俊之九段が控室を訪れた。初手から棋譜を並べる)
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