(感想戦のあと金目鯛を手に花吹雪を散らす郷田九段)
―― 郷田九段、角換わりで前局と先後を入れ替えての形になりましたが。
郷田 ちょっと分からないところがあって。
―― △4三金左を見たときは。
郷田 玉頭が薄いので、ちょっと。
―― 封じ手の△2六歩は予想されていましたか。
郷田 いや、あそこは手が広いので。
―― そのあと、攻め合いにいったわけですが成算は。
郷田 成算はなかったですが、しょうがないかなと。
―― その後は大激戦になったわけですが、よくなったと思った局面は ありますか。
郷田 寄せきる自信はなくて……
―― 千日手にするつもりは。
郷田 ちょっと考えたのですが。
―― 勝ちになったと思ったのは。
郷田 最後の最後ですね。
―― これで第7局が決戦になったわけですが、意気込みを。
郷田 ベストつくして頑張ります。
―― 渡辺王将、角換わりで△4三金左でしたが。
渡辺 ちょっと苦労が多い展開だったので、あまりよくなかったですね。
―― 封じ手のあたりはいかがでしたか。
渡辺 △2六歩(封じ手)に▲9五歩の端攻めが厳しくて困っていました。
―― 今日の昼食休憩再開の△4八歩からせまっていかれましたが。
渡辺 あのあたりは悪いと思いますけどね。
―― 千日手になれば、渡辺さんはするつもりでしたか。
渡辺 そうですね。
―― 最後の終盤ですが勝ちは?
渡辺 何かあったかもしれませんが。
―― 控室では▲2九銀に△同桂成ならと言っていたのですが。
渡辺 あっそうか……
―― 第7局に向けて。
渡辺 最後なので力一杯やりたいと思います。
]]>七番勝負第6局は郷田九段が制し、シリーズ成績を3勝3敗としました。フルセットにもつれ込むのは前期に続いて2期連続。第7局は3月26・27日(木・金)、青森県弘前市「弘前市民会館」で行われます。
(△6九銀(138手目)で渡辺王将は1分将棋になった。すでに1分将棋の郷田は△6九銀に対して▲1八銀と打つ。モニターは▲1八銀を着手する郷田を映し出している)
]]>渡辺王将は香の利きへ飛車を放つ。郷田九段は取れる飛車(△1七飛・132手目)を取らずに銀(▲1八銀・133手目)を打つ。時刻は19時を回った。第6局は大激闘になった。終わりはまだ見えていない。
]]>
△2六玉に▲5九角と郷田九段が飛車にヒモをつける自陣角を放った局面。黙っていれば▲3八桂△同と▲同飛と取った手が▲2八飛△2七桂▲1七銀までの詰めろになっている。▲5九角に△4八銀成と飛車を取るのは▲同角で後手は3七に打てる合駒が飛車しかない。
木村八段はモニターを見て「受けにくいですか」とつぶやく。
(△9八飛に▲7七玉と立った局面を映し出すモニター)
「▲7七玉は勝負した手ですね。この将棋を千日手にするようじゃということなのでしょう」と青野九段。
(▲7七玉が着手されたあと、両対局者を映し出すモニター)
▲7七玉に△3七銀が打たれた。飛車を責めつつ、上を厚くする手で、木村八段の形勢判断は後手持ちとのことだ。