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2013年7月

2013年7月21日 (日)

達人戦は『週刊朝日』で

Dsc_0001(現在発売中の『週刊朝日』7月26日号。富士通杯達人戦の対局の模様は『週刊朝日』に掲載されます。本局の模様は8月16・23日合併号と30日号に掲載される予定です。是非ご覧ください)

Dsc_0003(7月26日号には6月28日に行われた谷川浩司九段-内藤國雄九段戦の観戦記が掲載されている)

天才対決は矢倉に

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本局はがっぷり四つの矢倉になった。両者の公式戦での対戦成績は羽生三冠14勝、加藤九段6勝。両者の対戦は2002年2月以来となる。過去20戦のうち矢倉は9局ある。

■ニコニコ生放送■
高橋道雄九段>▲3七銀と上がる加藤流の作戦に出ました。この後は3筋から攻めたり棒銀で攻めるかもしれません。この形は加藤九段の棋歴のなかで、かなりの数を指している局面になりました。

Dsc_0062(▲7六歩△8四歩に▲6八銀を着手する加藤九段。矢倉にするなら、このスタートだ)

対局開始

Dsc_0052(いよいよ始まった。棋界のスーパースター対決)

Dsc_0055(初手からエンジン全開。高い駒音が対局室に響く)

Dsc_0060(加藤九段の▲7六歩に△8四歩と応じる羽生三冠)

対局開始直前

Dsc_0012(1枚、1枚気合いを入れて駒を並べる加藤九段)

Dsc_0040(駒を並べ終え、ゆったりとした所作で扇子を広げる)

Dsc_0025(振り駒を行うのは記録係の近藤誠也三段(16歳、所司和晴七段門下)。羽生三冠の振り歩先で、5枚すべてと金がでて加藤九段の先手に決まった)

おはようございます

第21回富士通杯達人戦(非公式戦)準決勝、羽生善治三冠-加藤一二三九段戦は7月21日(日)10時、東京・将棋会館「特別対局室」にて行われる。
決勝の舞台に勝ち進むのは羽生三冠か加藤九段か。

なお、本局はニコニコ生放送にて高橋道雄九段による解説がございます。聞き手は貞升南女流初段が務めます。
※ご視聴には事前にアカウントの取得が必要になります。

TakahasimSadamasu

インターネット中継は棋譜・コメント入力が牛蒡、本ブログを吟が担当。どうぞよろしくお願い致します。

 

2013年7月 3日 (水)

本日の棋譜

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これで本局の中継を終了いたします。ご観戦いただき、ありがとうございました。

富士通杯達人戦の対局の模様は週刊朝日に掲載されます。本局の模様は8月2日号と9日号に掲載される予定です。是非ご覧ください。

何が起こっていたのか

 

20130703aonokatou89_2図は▲6八金打と受けた局面。ここで△6九銀と迫れば明快でした。▲8八玉と▲7七玉には、△6八成桂と駒を取りながら自然に寄せることができます。加藤九段は、青野九段に指摘されて初めて気が付いたようです。

では、加藤九段は何を読んでいたのか。

「92手目の局面で、△8五銀と打つつもりだったんです。しかし▲8八歩で大変なことに気が付きました」(加藤九段)

20130703aonokatou92sankouzu_3 上図は△8六歩からの詰めろ。しかし、▲8八歩△6八成桂▲7七金と進んだ局面は寄せにくいと加藤九段は判断したようです。

20130703aonokatou95sankou_2 本譜の順は「予定変更」で、△5二銀と金を取った局面は生きた心地がしません。しかし加藤九段は中段玉で踏ん張り続け、無事に勝ち切りました。

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感想戦

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(勝った加藤九段。準決勝では羽生善治三冠と対戦する。対戦は2002年2月7日のA級順位戦以来だ)

終局直後

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(勝った加藤九段)

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(敗れた青野九段)

加藤九段が準決勝へ

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118手まで加藤九段が制し、準決勝へ駒を進めた。終局は17時52分。消費時間は▲青野2時間59分、△加藤2時間58分。勝った加藤は準決勝で羽生善治三冠と戦う。