第44期決勝三番勝負第1局 Feed

2013年10月 3日 (木)

揺れる形勢判断

01_44 時刻は15時20分頃。控室の継ぎ盤には糸谷哲郎六段、西川和宏四段が加わりました。現局面から▲3七同桂△8五飛▲8六銀△3五飛▲4六角△3六歩▲3五角△3七歩成▲2九飛△5四角▲3四歩△同銀▲2四角△3三歩▲5五歩△6三角(変化図)が調べられています。

01_60henka「先手優勢と見る人が多いと思いますが、後手も飛車打ちを封じていますので、意外に大変な局面だと思います。というより後手がよく見えてきました。おかしいな、なんで先手よくならないんだろう」と山崎八段。形勢判断が難しい局面のようです。

P1080881_hikae1525 (終盤目前。検討にも熱が入る)

(虹)

都成三段、勝負手を放つ

01_40 図は15時頃の局面。本譜の8筋で継ぎ歩攻めをした後の△7六銀が勝負手だと控室では言われています。以下▲7六同銀△同角▲7七金△8五飛まではほぼ必然の進行で、(1)▲7六金には△8七銀が厳しい一着です。また、(2)▲8六歩ならば△3五飛で後手も指せますが、(3)▲8六銀が好手で△3五飛▲4六角に△7五飛と逃げることができません。この変化は先手よしとの見解です。

P1080871_hikae1440 (奨励会員と検討をする山崎八段)

(虹)

おやつ

P1080862_okasi (14時30分、両対局者に「福島ふんわりロール」が出された)

(虹)

互いに引かない

01_35 図は14時頃の局面。藤森四段は2筋の歩を突き捨て、3筋にキズを抱えながらも▲3五銀と進軍しました。△2五歩と角のヒモで2筋を支える手が候補手ですが、「(ここまでの棋風を見ると)△7六銀かなという気もします」と山崎八段。以下▲同銀△同角▲7七金△4三角▲2四銀△2五歩▲3三銀成△同桂が予想手順で、そう進めば非常に激しい展開となります。

P1080754_zumen_tonari02

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(虹)

13時30分頃の控室

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昼の部に入って竹内雄悟四段や奨励会員有段勢が控室へ。「やっと検討の相手が来たよー」と山崎八段が迎え入れました。

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普段であればこの時間帯は満席になっているであろう関西棋士室ですが、新人王戦用の控室への移動があったため研究会は1局のみ。「みんな新人王戦の方へ行かせました」と言う畠山鎮七段は、研究会を終えた直後のようでひとまず週刊将棋を読みつつ休憩タイム。

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しかししばらくして控室に来訪。
「山崎君、対局再開の時に藤森君をにらんでない?中継ブログの……ほらココ(笑)」(畠山鎮七段)
「え、本当ですか?(笑)」(山崎八段)

その後、棋士の顔になって継ぎ盤を囲みました。

(虹)

対局再開

01_32 時刻は13時。都成三段は対局が再開してすぐに△4三角と打ちました。持ち駒を投入してまでして△7六銀の攻めを狙った、積極的な一着です。

P1080842_hiruake_heya (対局再開直前の様子)

(虹)

両対局者の昼食

P1080826_hiru_mesi01 (藤森四段が注文した親子丼)

P1080829_hiru_mesi02 (都成三段が注文した鴨なんばそば)

(虹)

昼食休憩時の様子

P1080833_hiru_ban (昼食休憩時の盤面)

P1080831_hiru_heya (昼食休憩時の御上段の間)

P1080835_hiru_kihu (昼食休憩時の棋譜用紙)

(虹)

昼食休憩

01_31 この局面で、都成三段が17分考えて昼食休憩に入りました。ここまでの消費時間は▲藤森42分、△都成1時間12分。昼食の注文は藤森四段が親子丼、都成三段が鴨なんばそば。対局は13時に再開します。

(虹)

積極的な序盤戦

01_26 図は11時30分頃の局面。控室で「若者にしか選べない順」と評された銀上がりで、都成三段はこの序盤から積極的にポイントを稼ぎに行くようです。

01_29 対する藤森四段は▲3五歩△同歩▲4六銀と攻め合いの順を選びました。「前評判に違わぬ攻め将棋ですねー」と山崎八段が継ぎ盤の前で声を上げています。早くも中盤戦入りです。

P1080817_hikae1130 (控室の継ぎ盤前で検討をする山崎八段)

(虹)