第42期決勝三番勝負第1局 Feed

2011年10月 5日 (水)

感想戦

165

186

170

184

180

209

【感想戦のポイント】

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本局の最大のポイントは図の局面。
51手目の▲8二歩に対して「本譜のように進めて図の△5四歩で後手よし、がどうも関西で研究されていた順のようです。いやあ、研究の時代とはいえ恐ろしいです。(▲8二歩に代えて)名人戦の▲5三桂左成にはどんな研究があるのかも聞いてみたかったですね」と鈴木八段。

以上で本局の中継を終了いたします。ご観戦誠にありがとうございました。
(八雲)

終局直後

141
(終局後は主催者からインタビューが行われた)

142
(先勝して新人王まであと1勝とした豊島六段)

【豊島将之六段インタビュー】
――本局を振り返っていかがでしたか
「中盤以降は形勢はよくわからなかったですが、(76手目に)△4五香と打って手応えを感じました」

――午前中はほとんどノータイムで指されていましたが
「そうですね。序盤は考えたことがある形でしたので」

――△4五香が決め手として、その前に形勢のよさを感じたのはどのあたりでしょうか
「以前に考えたときは、(62手目)△6四角と出たところでは指しやすいのではないかと見ていたのですが、実際にその局面になってみるとよくわからなかったです」

150
(力を出し切れなかった印象の佐藤六段だが、終局後はサバサバとした表情)

【佐藤天彦六段インタビュー】
――名人戦の第7局(今年6月の▲森内俊之九段-△羽生善治名人戦(肩書きは当時))と同じ進行が続いていて、佐藤さんのほうで手を変えられました
「名人戦の手順も有力と思いますが、少し攻めが細い順も多いので。自分としては(本譜51手目の)▲8二歩も十分有力と思いました」

――第2局に向けての抱負をお願いします
「そうですね、変わらずに臨みたいと思います」

(八雲)

豊島六段、先勝。初の新人王へ向け前進

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図の局面で佐藤六段が投了を告げた。以下は▲2七玉△1五桂▲2八玉△4七桂成▲3七香△同成桂▲同歩△同飛成▲1八玉△2八竜までの詰み。終局時刻は16時28分、消費時間は▲佐藤2時間59分、△豊島1時間59分。第2局は10月11日(火)、関西将棋会館で行われる。

(文)

後手勝勢

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控室では図で先手玉に詰みがあると見られています。
「▲3七玉で▲3九玉と引けば詰みはありませんが、△4二歩でノーチャンスになって負けてしまいます。▲3七玉は詰みと知りつつ首を差し出した手でしょう」(鈴木八段)

120
(16時過ぎの控室)

(八雲)

16時頃、局面は最終盤へ

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図は16時頃の局面。消費時間は▲佐藤2時間40分、△豊島1時間55分。
「▲5八金とかわすようではジリ貧に見えます。▲4三歩成と勝負したいところですが、一直線でも先手が負けそうですか」(鈴木八段)

一直線の変化とは▲4三歩成△4八香成▲同玉△3五桂▲2一飛△3一歩▲5九桂△4七銀▲3九玉△2七金(参考図)。以下▲2七同飛と金を取っても後手玉に詰みはなく、△2七同桂成に▲4七桂は△同桂成で受けなし。「△4七同桂成でも勝ちですが、△4七同桂不成から詰みまでありそうですね」と鈴木八段。

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(16時過ぎの対局室。佐藤六段側には60までの数字が書かれた紙が出されている。持ち時間を1分消費するごとに記録係が1つずつ数字を消していく)

(八雲)

15時30分頃の局面

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佐藤六段は30分ほどの長考で▲2三歩とたたきました。これは控室で鈴木八段が「攻めるとまずそう」と解説していた手の一つ。

72手目の局面での鈴木八段の解説は(1)▲4四歩は△4五香(2)▲4六桂は△2五金(3)▲2三歩△同銀▲2一飛は△3二玉▲1一飛成△2二銀(参考図)で飛車が詰む。「この局面は攻めても反撃を呼ぶだけなので▲5六歩ぐらいしか手が見えません」というものでした。

「△2三同銀にどうするのでしょう。参考図まで進むと先手がはっきり敗勢と思いますので、飛車は打たないということでしょうか」(鈴木八段)

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113
(15時20分頃、控室には広瀬章人七段と佐藤慎一四段が来訪)

(八雲)

棋書

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(将棋会館1Fの販売コーナー。盤駒や棋書が多数取り揃えられています)

069
(本日の対局者、豊島六段の著書。本譜の将棋は先手よしと解説されています。今日は自身が過去に出した結論を覆しにいったことになります。棋譜コメント45手目もご参照ください)

070
(本局の立会人、鈴木八段は多くの著作があります。これはほんの一部)

066
(本局の観戦記を担当する木屋太二氏と羽生善治二冠の共著)

(八雲)

控室の予想通りに進む

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図は14時55分頃の局面。ここしばらく控室の予想通りに進んでいます。
「当たり過ぎですね。私の予想がここまで当たるようだと……」(鈴木八段)

控室の予想が当たりだすと終局が近いといわれますが果たして。
消費時間は▲佐藤2時間8分、△豊島1時間26分。

111
(控室には宮田敦史六段が来訪。隣は若い奨励会員)

(八雲)

控室は後手持ちの見解

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図は14時40分頃の局面。
控室の見解は後手持ち。鈴木八段が先手を持って検討が進められていますが「私には、しのげそうにありません」とのこと。

108
(14時30分頃の控室)

102
(滝誠一郎七段)

104
(上野裕和五段)

(八雲)

永瀬四段来訪

14時10分頃、控室に永瀬拓矢四段が来訪しました。
外は大雨で今日は控室を訪問する棋士も少ないと思われるため、関係者一同から歓迎されています。

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(永瀬拓矢四段)

(八雲)