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2012年10月

2012年10月31日 (水)

感想戦

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(永瀬五段)

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(藤森四段)

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(本局の棋譜)

第43期新人王戦の中継はこれで終了いたします。ご観戦いただきありがとうございました。

(紋蛇)

インタビュー

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-どうもお疲れさまでした。永瀬さん、今日勝って2勝1敗ということで新人王となりましたが、まずその感想を聞かせてください。

今日も苦しい将棋だったので勝ててよかったというか……勝ててよかったです。

-2局目に悔いが残る手を指されて、後悔されていましたけれども。立て直すのにはいろんなことがありましたですか?

いやまぁ、よくひどい手を指すのであまり気にしてはいなかったんですけれども。こういう大舞台で指したのは申し訳なく思っています。今回はひどい手を指さないように気をつけました。

-こないだの日曜日に加古川青流戦もストレートで優勝されまして。そういう意味では若手棋戦の二冠ということですけれども、そういう点ではいかがですか?

そうですね。うーん……。ただ星が集まったと言いますか、ええ。若手自体の実力が拮抗しているので、運よく両方優勝できてよかったと思います。

-最後になりますが、永瀬さん、今後の抱負をお願いします。

新人王戦を優勝すると記念対局があったと思うので。そちらも教われるので、そちらも頑張りたいと思います。

-まずは記念対局から?

そうですね、まずは記念対局からです。

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-藤森さん、お疲れさまでした。今日は残念でしたけども、いかがでしたか?

途中は結構大変かなと思ったんですけど……。最後、あまり熱戦にもならなくて。見ている方に申し訳ないです。

-▲9三金(81手目)から勝負、勝負で迫りましたが。

ちょっと足らないかなと。

-新人王戦初出場で決勝まで来られたんですけど、振り返っていかがですか?

そうですね、うーん……。途中大変な将棋がいっぱいあったんですけれども。決勝まで来れたからには頑張りたかったんですけれども。そうですね、ちょっと負けてしまって残念です。

(紋蛇)

終局直後

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(永瀬五段)

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(インタビューに答える永瀬五段。声がかすれたままだった)

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(藤森四段の表情はかたい)

(紋蛇)

永瀬五段が新人王に

116手まで永瀬五段が制し、2勝1敗で新人王に輝いた。終局は17時31分、消費時間は▲藤森2時間53分、△永瀬2時間53分。

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永瀬五段、ペースを取り戻す

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図は△9二香と打った局面。玉頭の制空権をにぎる攻防手で、永瀬五段が再びペースを取り戻したと言われている。


(紋蛇)

きわどい終盤戦へ

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図1は△7六香に▲6八金上とした局面で、控室では「勝負になった」との評判。時間の逆転にも成功し(残り時間▲藤森24分、△永瀬12分)、藤森四段が猛烈に追いこんでいる。永瀬五段も△7八金(図2)と強気に決めに行ったが、控室では明快な順はまだ見つかっていない。

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(紋蛇)

大駒4枚

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図1は▲9三金と藤森四段が勝負手を放った局面。そこで永瀬五段が少考したものの、早いペースで図2まで進んだ。大駒4枚で受け切りを狙う永瀬五段らしい手と思われたが、▲9六歩(図3)が控室でもなかなか見えなかった手。虎の子の成香を取られてしまうのは痛いようだが、以下△9三飛▲8六香と進んだ局面(図4)は後手の大駒が目標になっている。

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控室では実戦的に大変だとされているが、永瀬の読みははたして。

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(昼休再開時の永瀬五段)

(紋蛇)

食らいつく藤森四段

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上図は藤森四段が▲7四歩と打った局面。△7四同歩なら▲同成銀から後手の玉頭を狙えるが、永瀬五段は立て続けに馬を引いた。(下図)。馬2枚と飛車は先手の攻撃陣をがんじがらめにしていることもあって、控室の評価は後手よし。藤森四段はこのピンチをしのげるか、一つの勝負所を迎えたといえそうだ。

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(伊藤真吾四段と瀬川晶司五段が控室へ。永瀬五段らしい手厚い指し回しとのこと)

(紋蛇)

永瀬ペースか

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図は△2七角成と馬を作った局面。馬が手厚いので、永瀬ペースと言われている。

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(控室を訪れた北島忠雄六段)

(紋蛇)

蒲田将棋クラブ2

蒲田将棋クラブには多くの色紙、切り抜かれた記事が飾られていた。

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(永瀬五段の「根性」と藤森四段の「笑利」)

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(新聞の切り抜き)

今期新人王戦に出場した棋士の色紙や張り紙。

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第40期新人王、広瀬章人七段の色紙も。広瀬七段は蒲田名人を何連覇したこともあるようだ。
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藤森四段の扇子も発売中。売り切れだが、近々入荷されるとのこと。

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蒲田将棋クラブ(東京都大田区西蒲田7-1-1長久保ビル5階。JR蒲田駅西口徒歩2分。電話番号は03-3730-4746)
12時~21時、年中無休で営業中。

(紋蛇)