第1期三番勝負第1局

2011年10月27日 (木)

感想戦

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終局後のインタビュー

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【宮本広志三段】

― 一局を振り返って。

宮本「序盤は研究通りで、良くなったかなと思いました。そのあとは時間を使わずに進めることができました」

― 相手の印象は?

宮本「普段は受けに回ることが多いですけど、今日は序盤で良くなったという気があったので、逆の形になったように思います」

― 第2局は加古川で行われます。船江四段の地元での対局ですが。

宮本「アウェー対局になりますが、そういうことは気にせず、自分を出し切ってこのままの勢いでいきたいです」

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【船江恒平四段】

― 一局を振り返って。

船江「序盤がひどすぎました。終盤チャンスがあったと思いますが、最後に致命的なうっかりがあって、駄目にしてしまいました」

― 相手の印象は?

船江「こっちが酷すぎたというのもありますが、どんどん攻められて、そのまま潰されてしまいました」

― 第2局は加古川で行われます。地元での対局になりますが。

船江「加古川は地元ですし、そこで2連勝すれば優勝できるので、自分らしい将棋を指して頑張りたいです」

(潤)

終局直後

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(勝った宮本広志三段はあと1勝で優勝)

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(敗れた船江恒平四段は2連勝が優勝条件となる)

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(にこやかな笑顔で始まった感想戦)

(潤)

宮本三段、先勝

Seiryu20111027_94第1期加古川青流戦決勝三番勝負第1局は12時31分、94手までで宮本三段の勝ちとなりました。消費時間は両者1時間0分(持ち時間各1時間)。第2局は10月29日(土)9時より、兵庫県加古川市「加古川市立青少年女性センター」で行われます。

(翔)

後手優勢に

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図は12時20分頃の局面。この角打ちが厳しく、現局面は後手の宮本三段が優勢と言われています。

両者は既に秒読みに入っています。船江四段は61手目に、宮本三段は62手目に持ち時間を使い切りました。

攻め合いに

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図は船江四段が▲7五桂と打った手に対し、宮本三段が△7六金と打ち返した局面。

ここで▲8三桂成△同玉▲6五角で打ったばかりの金を取られるが、以下△7二玉▲7六角△7五金と金を一枚犠牲に嫌味な桂を除去し、更に角をいじめていくのが宮本三段の狙いと棋士室ではみている。

(潤)

終盤戦に

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米長邦雄永世棋聖はこの手を見て、「うわぁ、両方のファンになっちゃうよ」と満面の笑みを浮かべた。

「現局面は一番面白い局面ですね。このあと、▲7七同桂に△4七角と打ち込むけれども、▲2六飛打などという手があってよくわからない。だから面白いんですね」。と更に続けた。

その後局面は進み、12時前の現在は下記の局面。



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「△9九飛成と香を取ると思うけれども、そこでじっと▲2八飛、あるいは▲6五桂、単に▲5三角などがあって形勢不明です」(米長永世棋聖)

(潤)

11時40分頃の棋士室

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(検討をする森安正幸七段、稲葉陽五段と奨励会員達)

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(米長永世棋聖の軽妙な解説に思わず笑みをこぼす谷川浩司九段)

(潤)

米長邦雄永世棋聖の見解

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「現局面は▲4六歩と突いて、桂跳ねを防いだところだが、次の一手は勝敗を決めることになるだろう。相当に難しい局面で早指し戦でなければ1時間以上考えるところです。形勢は、と聞かれたので傾城(けいせい)は阿波の鳴門と答えたが、難しかったかなぁ」(米長永世棋聖)

(潤)

対局開始前

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(本局の対局場となる関西将棋会館。第2局は主催の加古川市で行われる)

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(開始前の盤と駒箱)

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(本局ではチェスクロックが使用される)

(潤)