第5期三番勝負

2015年10月25日 (日)

ご観戦ありがとうございました

感想戦終了後、稲葉アマの共同記者会見が開かれました。

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── 改めまして優勝した今のお気持ちは?

稲葉 地元の加古川の大会で優勝できて、すごい嬉しいです。

── 今回、アマチュア選抜大会から参加されましたが、当初の目標は?

稲葉 アマチュア選抜は「勝とう」と思って臨んだのですが、まさかここまで残れるとは、という感じで。1、2回戦負けぐらいかなと誰もが思っていたと思いますし、私自身もそうでした(笑)

── 今大会、一番印象に残っている将棋は?

稲葉 やっぱり2回戦の今泉健司四段との将棋ですね。

── 決勝の三番勝負については?

稲葉 第1局は作戦通りに進んでいたのですが、途中から硬くなったと言いますか、長考して迷い始めてしまって、最後は……昨日は寝れないぐらい、苦しい手をいっぱい指してしまったので。2日目は迷わないように、覚悟を決めて臨みました。

── 今年は朝日アマ名人も獲得されて、好調が続いていますが?

稲葉 普段、奨励会員との研究会をやっているので、そこで教えてもらっていることが生きているのかなと。

── 地元の加古川での対局は力になりましたか?

稲葉 そうですね。振り返ってみると、普段の大会以上に集中できていたと思います。

── 今後の目標は?

稲葉 とりあえずアマ大会を獲って、またプロの公式戦に出たいと思います。

── 「今後も(プロを目指さず)アマチュアで」との言葉がありましたが、その意思は固いですか?

稲葉 今の自分が何勝何敗かも分かっていなくて(笑)とりあえずはアマチュアで頑張ります。受けれる成績になったとしても、受けるつもりはないですね。

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(最後に稲葉陽七段と稲葉聡アマとの兄弟ツーショット)

以上で第5期加古川青流戦決勝三番勝負の中継を終了いたします。今期も最後までご観戦ありがとうございました。

(夏芽)

感想戦

両対局者は、表彰式を終えて再び対局室へと移動し、感想戦が始まりました。

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(感想戦は16時57分に終了しました)

(夏芽)

表彰式

その後、両対局者への表彰式が行われました。

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(日本将棋連盟・谷川浩司会長が表彰状を読み上げる)

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(岡田康裕加古川市長からは、両対局者にトロフィーが贈られた)

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◆優勝の稲葉聡アマのコメント◆

「今までお世話になった皆様のおかげで、加古川青流戦で優勝するような機会が持てました。今後、アマチュアでやると思いますが、皆様の目に留まるような活躍ができるように頑張ります」

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◆準優勝の増田康宏四段のコメント◆

「自分の力は精一杯出せましたが、相手の稲葉さんが素晴らしかったと思います。昨日、今日と応援ありがとうございました。もし、また加古川市で将棋が指せる機会がありましたら、そのときは応援よろしくお願いします」

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(会場の外では、稲葉陽七段もインタビューを受けていた)

(夏芽)

大盤解説会場へ

インタビューを終えて、両対局者は、4階の大盤解説会場へ移動しました。

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井上九段 「対局を終えられた二人。勝たれた稲葉アマ、どうですか今の心境は?」

稲葉アマ 「勝てると思っていなかったので素直に嬉しいです。3局とも一応熱戦になったと思って、その点はすごい良かったと思います」

井上九段 「増田四段は昨日、第1局を勝たれて2日目を迎えたわけですけど、第2局、第3局はどのような感じでしたか?」

増田四段 「第2局、第3局と、どちらも僕の方にチャンスがあったと思うのですが、なかなか決めきれなかったと言うか、稲葉さんにうまく指されてしまって負かされたかなと」

井上九段 「加古川はアウェーのような感じがして、やりにくいところもあったと思いますが、その辺は?」

増田四段 「いや、決してそんなことはなく、皆さん本当に優しくしていただいて、アウェー感みたいなものはありませんでした」

井上九段 「また是非、加古川にお越しください。今度はタイトル戦とか、加古川でありましたら来ていただきたいと思います」

増田四段 「はい、また是非機会があれば」

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井上九段 「本当、正直言って『1番勝てたらええとこやな』と思っていたので、第2局を勝ったのは大きかったと思うのですが」

稲葉アマ 「この第3局も序盤がそんなにうまくいっていないと思ったのですが、指しているうちに難しくなったので、チャンスがあるかなと思って頑張っていました」

井上九段 「終盤は、えらい考えずにと言うか、決断よく進めていましたけど、あれは読み切りですか?」

稲葉アマ 「いや、そんなに先は見えていなかったです(笑)昨日の第1局が決断悪かったので、その反省を込めて、決断よく指そうと決めていました」

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井上九段 「第1期青流戦の優勝者である船江くんもいるので、何か一言お願いします」

船江五段 「優勝おめでとうございます。やっぱり加古川の棋戦なので、加古川出身の方に優勝していただいて私は嬉しいです。今まで5期やってきて全部見てきましたけど、3局の内容を総合的に見て、一番熱戦が多いシリーズだったのではないかと思います。私も楽しませてもらいました」

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(夏芽)

終局直後

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【終局直後の稲葉聡アマへのインタビュー】

── 今のお気持ちを聞かせてください。

稲葉 勝つと思っていなかったので……嬉しいですね。

── シリーズを通しての感想は?

稲葉 熱戦が続いたので良かったです。

── 第5代加古川青流戦の王者となりました。

稲葉 はい、嬉しいです。

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【終局直後の増田康宏四段へのインタビュー】

── 今のお気持ちを聞かせてください。

増田 第2局を勝ち切れなかったことが、流れを悪くしたかなと思います。

── シリーズを通しての感想は?

増田 そうですね、初めてこのような舞台に立てて、とても良い経験ができました。

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(夏芽)

稲葉聡アマが2勝1敗で決勝三番勝負を制す

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決勝三番勝負第3局は91手で稲葉アマが勝ちました。終局時刻は16時11分。消費時間は▲稲葉アマ58分、△増田1時間0分(チェスクロック使用)。稲葉アマが2勝1敗で決勝三番勝負を制し、アマチュアとして初の棋戦優勝を果たしました。

(飛龍)

稲葉アマがリードか

局面は79手目▲4三金打まで進みました。以下△2二玉に▲1五桂が厳しく、控室は「稲葉アマがリードしたのではないか」との見解です。

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(控室では複数の継ぎ盤が熱心に動かされている)

(夏芽)

いよいよ終盤へ

15時50分、局面は67手目▲5三金まで進みました。互いに我が道をいく攻め合いになっています。

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(時刻はもうすぐ16時。少しずつ外の日が落ち始めている)

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(いよいよ寄せ合いへと突入。増田四段はすでに一分将棋だ)

(夏芽)

受けの▲7七歩

15時35分、局面は61手目▲7七歩まで進んでいます。先手は▲6三歩成と、と金を作りたいところですが、稲葉アマはジッと歩を打って△7七歩の攻めを消しました。

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(稲葉アマは史上初、アマチュアによる棋戦優勝にあと1勝)

(夏芽)

増田四段が仕掛ける

15時10分、稲葉アマが5筋に拠点を作った手に対し、増田四段は△7五歩と仕掛けていきました。

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(大盤解説会場でも「ああ、いきましたね」と谷川九段)

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(現役最年少棋士の増田四段は棋戦初優勝なるか)

(夏芽)