カテゴリ「第32期竜王戦挑決第3局」の記事 Feed

2019年9月 5日 (木)

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18時40分、豊島名人は再開後、すぐに▲4三香成と金を取り、△同金に▲4四金と打ち込みました。4五歩を足場にして後手の守りを薄くする攻めです。ただ、先手陣も安全ではなく、そう簡単には決まらないと見られています。

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18時、図の局面で豊島名人が34分使って夕食休憩に入りました。消費時間は▲豊島名人3時間24分、△木村3時間4分。夕食の注文は豊島名人カレーライス(ほそ島や)、木村がチラシ・並(千寿司)。対局は18時40分に再開されます。

Photo_38(木村九段が注文した千寿司のチラシ・並)

Photo_37(豊島名人が注文したほそ島やのカレーライス)

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17時30分頃、木村九段は△8八銀と打って食いつきを見せます。ただし4三金をはがされるのも厳しく、控室の検討はやはり先手乗りで進んでいます。

Photo_36(豊島名人がリードと見られているが、すっきりした順はあるか)

17時過ぎ、控室には青野照市九段と、本日の対局を終えた斎藤明日斗四段が来訪。早速検討に加わりました。

20190905a_4図の局面に関しては「(後手が)無理をしていると思うけどなあ」と青野九段は印象を話し、斎藤明四段も同調。控室の見解は先手よしで固まっています。78手目からの強攻策がやや無理気味だったでしょうか。

Photo_35 (左=青野照市九段、右=斎藤明日斗四段)Photo_33 (青野九段は穏やかに検討を見守りつつ、意見も述べる)

Photo_34(斎藤明四段は青野九段の隣で駒を動かしつつ、厳しい表情も)

20190905e_2代えて△2八銀や△6六歩が有力視されていたところでしたが、木村九段は△8七角とストレートな攻めを採りました。以下▲7七金△6九角成▲同飛△8八飛成と、8筋を強硬突破。

20190905f_2後手は王手で飛車を成り込んでいますが、現実の駒損も大きいところ。果たしてこの攻めで押しきれるのかどうか。勝負どころを迎えたかもしれません。

Photo_32(猛攻を繰り出す木村九段。この攻めの成否に勝負が懸かっていそうだ)

20190905b_2豊島名人の▲4六角に対し、木村九段は41分の消費で△8六歩に踏み込みました。以下は▲同歩△同飛▲6五銀△同歩▲9一角成(2図)と進行。

20190905d▲桂香△銀の交換で先手は一応は駒得ですが、後手は豊富な持ち駒を有し、手番も握っています。控室では△2八銀、△6六歩などの攻めが示されており、後手ペースという評判です。

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15時15分、1時間27分の長考の末に豊島名人は▲4六角と指しました。部分的には好位置の角ではありますが、△8六歩▲同歩△同飛の歩交換を許すので決断の一着です。対して後手はどうするか。△8六歩はやはり自然ですが、豊島名人の長考の直後ということで、木村九段も時間を使いそうです。

Photo_30(午後の木村九段)

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この△4三金直は13時47分の着手。対して豊島名人は1時間以上の長考に入っています。図の局面のまま15時を回りました。手としては▲7七桂が有力と見られていますが、桂交換をすると後手も攻めやすくなるので、慎重になっているのでしょうか。

Photo_29 (豊島名人は長考に沈んでいる)

Photo_25(書籍、扇子、盤、駒から、クリアファイルや湯呑みなども販売されている)Photo_26(数々の書籍)Photo_27(右=広瀬章人竜王の扇子、左=豊島名人の扇子)
Photo_28(木村九段の扇子。こちらは直筆だ)