カテゴリ「第32期竜王戦挑決第1局」の記事 Feed

2019年8月13日 (火)

Ryuou201908130101_56豊島名人は50分の長考で桂を成りました。▲9七同飛に△7五角で飛車を串刺しにし、飛車の入手を確定。飛車を持てば先手玉を攻略しやすくなります。木村九段は▲8七飛引としました。

Ryuou201908130101_58Kimura08 (写真は昼食休憩明け直前の木村九段。後手陣を攻略するすべはあるか)

Ryuou201908130101_52上図は△8八歩▲同飛上で飛車を8八に呼び寄せて△8五歩と打ったところ。(1)▲9六飛は△7五歩に、▲9三香成△同銀▲同飛成には△7四角(変化1図)で竜が捕まってしまいます。

1_58(2)▲8五同桂は△同桂に、(A)▲同飛だと△7六桂が王手飛車取り(変化2図)。

1_56(B)▲9二香成は△同香で、次に▲8五飛と桂を取れるように▲8九飛と引くと、△9八香成▲5九飛に△8八成香(変化3図)と迫る手があり、▲8八同飛は△7六桂の王手飛車取りです。△8八成香では△9七桂成も考えられ、いずれにしても後手に楽しみのある展開と見られています。

1_60棋士室を訪れている村田智弘六段は、先手が痛いのではないかとの見解です。

Kishishitsu07 (モニターを見つめる村田智六段)

Toyoshima08 (豊島名人がうまく技をかけたか)

立秋が過ぎたとはいえ、本日も大阪は35度まで気温が上がるようです。

Sora (曇りがちとの予報もあるが、青空も見られた)

Semi1_2 (関西将棋会館の近くで元気に鳴くセミ)

Semi2 (細い幹1本に2匹)

Ryuou201908130101_4314時前、木村九段はいよいよ▲9四歩と突き出しました。△9四同歩▲9三歩△同桂▲9四香と進んで下図。棋士室を訪れた村田顕弘六段は、△8五歩▲9六飛△8一角の順を挙げ、後手が簡単に潰れるようには見えないとしています。

Ryuou201908130101_47Kishishitsu06 (村田顕弘六段が棋士室を訪れ、さっそくモニターに注目)

13時頃に新聞解説の村山慈明七段が訪れました。

Kishishitsu01 (26手目△8七歩の変化にも詳しい飯島栄治七段とは同門の兄弟弟子)

Kishishitsu02糸谷哲郎八段は中継を見ながら盤面モニターに目をやる)

Kishishitsu03大橋貴洸五段は見解を述べた)

Kishishitsu04 (モニターには42手目△5五角の局面が映る)

Kishishitsu05 (糸谷八段も意見を交わす)

Ryuou201908130101_4012時、昼食休憩に入りました。この局面で木村九段が使った時間は33分。ここまでの消費時間は▲木村1時間7分、△豊島27分。昼食の注文は木村九段が焼きめし(みんみん)、豊島名人が一口ヘレカツ(イレブンのサービスランチ)でした。対局は12時40分から再開されます。