カテゴリ「第29期竜王戦七番勝負第2局」の記事 Feed

2016年10月28日 (金)

20161028_moriuchi1 (封筒にはさみを入れる森内九段)

20161028_moriuchi2 (森内九段「封じ手は△3一玉です」)

20161028_maruyama2 (丸山九段が△3一玉を指す)

20161028_fuujite2 (封じ手用の封筒)20161028_fuujite1 (丸山九段は矢印と符号で封じ手を示した)

記録係の川崎三段の読み上げで1日目の指し手を再現していきました。

20161028_maruyama1 (厳しい表情で腕時計を取り出す)

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20161028_watanabe1 (指し手を再現する渡辺竜王)

20161028_watanabe2 (53手目▲5一角を着手)

20161028_asa2 (封じ手用のはさみについて談笑。左利きの鈴木八段は、左利き用のはさみを頼んだことがあるという。本局のはさみは両利き用とのこと)

20161028_asa3 (封じ手用の封筒を確認する森内九段)

20161028_asa4 (対局者のお盆。水、ほうじ茶、チョコ菓子や焼きアジが置かれている。干物は箱根湯本の売店などで売られている)

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2日目朝、丸山九段は8時52分、その1分後に渡辺竜王が対局室に入りました。川崎三段の読み上げで1日目の指し手を再現。その後、森内九段が封じ手用の封筒を開けて、封じ手を読み上げました。注目された封じ手は△3一玉。森内九段、鈴木八段、高野秀六段の3人とも本命としていた指し手です。

2016年10月27日 (木)

立会人の森内九段と鈴木八段、観戦記担当の高野秀六段に封じ手予想を聞きました。

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森内九段「封じ手予想は△3一玉(参考図)です。今日の進行は一手一手を見ていくと予想が外れることが多かったですね。仕掛け周辺は部分的に最近はやっている指し方で、研究をベースにしたような展開です。でも、類例とは違うところもあるのが気になります。銀損の先手は攻めがつながるかどうか。
後手が先攻しましたが、丸山九段はシンプルに攻めました。自信があるのではないかと思います。ただ、攻めをつなげることに定評のある渡辺竜王なので、どちらが読み勝っているか。ここ数手で今後の展開が決まりそうです。
互いに自分のいいところが出る局面になったと思っているのではないでしょうか。明日は朝から目が離せませんね」

鈴木八段「封じ手予想は△3一玉です。先手が攻め切れるかどうかです。相当難しいです。攻め合いでいける見込みがあるようなら後手有望でしょう。
現代的には△3一玉に▲2四歩△同歩▲同角成のような手段で攻めがつながりさえすれば、穴熊なので先手楽という見方はありますね。どちらを持っても難しい局面です」

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高野秀六段「封じ手予想ですが、△5一同飛▲同と△同玉(参考2図)と飛車を渡すと、先手の攻めが続いて渡辺好みの展開になりそうです。なので△3一玉が最有力です。以下▲5二とか▲2四歩△同歩▲同角成か。▲2四歩の筋は攻めが途切れてしまいそうですが、先手は穴熊で猛攻しやすいです。
持ち味がよく出た1日目でした。その中で、雰囲気的には丸山九段は自信ありと見えました」

20161027_fuujite2 (丸山九段が封じ手を書くのを待つ渡辺竜王。その様子を高野秀六段が取材する)

20161027__fuujite7 (王手のかかった局面で封じ手となった)

20161027_fuujite3 (丸山九段が封じ手を書き終える)

20161027_fuujite4 (封筒に署名する渡辺竜王)

20161027_fuujite5 (渡辺竜王が丸山九段に封じ手の封筒を戻し、その封筒を丸山九段が森内九段に手渡す)

20161027_fuujite6 (上位者の渡辺竜王が駒を片付けて1日目終了)

Ryuou2_53第29期竜王戦七番勝負第2局、▲渡辺明-△丸山戦は丸山九段が54手目を封じて1日目の対局が終了しました。54手目の考慮時間は37分。1日目の消費時間は▲渡辺4時間19分、△丸山3時間12分(持ち時間は各8時間)。28日の9時に対局が再開します。


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17時ごろ、局面は47手目▲6三歩まで進みました。
森内九段は「丸山さんは自信があるんでしょうね。本譜に自信がないなら、△6五同桂(44手目)では△7五歩を選ぶでしょうから」と話します。
ここで封じ手になるのではという予想がなされていました。というのも、△7二金と寄ると、▲6四桂に△7一金か△7三金かを決めないといけないからです。ところが、丸山九段は△7二金を指しました。1日目でもう少し局面が進みそうです。

20161027_maruyama5 (4二玉型で先攻する丸山九段)