カテゴリ「第23期竜王戦挑決第2局」の記事 Feed

2010年8月30日 (月)

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銀を盛り上げて飛車を苛めていた先手の羽生だが、43手目に着手したのは一転して陣形を引き締める▲6八金寄だった。

この手に代えて▲7五銀とさらに飛車を苛めるのは△8五飛▲7六歩△6四歩(参考図)と進み、難しい局面が続いていたようだ。羽生はこの展開を良しとしなかったか。

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(若葉)

本局の観戦記の解説者、阿部隆八段が棋士室を訪れた。本局を検討している平藤六段、稲葉四段、菅井四段の輪に加わり、意見を交わしている。

本局の観戦記は指導棋士の池田将之四段。読売新聞の朝刊で掲載される。

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(棋士室を訪れた阿部八段)

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(和やかに、しかし熱のこもった検討が行われている棋士室)

(若葉)

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上図は15時頃の局面。

棋士室では、▲7四歩に対して△7四同歩▲5五銀左△3九角▲2六飛△7五角成▲5六角とする変化(参考A図)と、△3五歩▲7三歩成△同桂▲5六角△5四飛▲5五銀右△5一飛とする変化(参考B図)が中心に検討されていた。

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(若葉)

東京将棋会館と本局の行われている関西将棋会館の両所で、本日夕方より大盤解説会が催される。解説者は東京が戸辺誠六段、関西が福崎文吾九段。

詳しくは下記URLより各ホームページをご覧下さい。

<東京・将棋会館>

http://dojo.shogi.or.jp/event/index.html

<関西将棋会館>

http://www.kansai-shogi.com/

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(関西将棋会館で貼られていた告知)

(若葉)

10_habukubo35_2 左図は14時頃の局面。ここで久保が考えている。ここまでの消費時間は羽生2時間2分、久保44分。

休憩再開後の羽生の着手は31手目▲2四歩。当然の△2四同歩に羽生がどのような攻めを見せるのか注目されたが、ここで羽生はなかなか次の一手を指さなかった。結局、39分考えて指されたのは▲6五角。羽生は何か嫌な筋が見えて予定変更したのかもしれない。

関西将棋会館3階の棋士室では、平藤眞吾六段、稲葉陽四段、菅井竜也四段を中心に本局の検討が行われている。

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(関西将棋会館棋士室の様子。検討に熱が入る。)

(若葉)

13時、記録係の船江恒平三段が「時間になりました」と定刻を告げ、対局が再開された。

両者が対局室に入室したのは12時55分。

休憩中、久保が3階の棋士室を訪れた。研究会中の棋士・奨励会員や中継記者を横目に、奨励会員と歓談してリラックスしていた。

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(休憩時の対局室)

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(整然と並べられた駒たち。美しさを感じる。)

(若葉)

30手目、後手久保の△7四飛を見て羽生が思考に沈む。そのまま12時10分となり、昼食休憩となった。対局再開は13時の予定。

お昼の注文は羽生が山かけそば、久保は無し。

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(昼食休憩時の局面)

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(羽生の注文と同じ山かけそば)

(若葉)

5_habukubo20_2 対局開始から1時間が経過。図は20手目の局面。

後手の久保二冠は得意戦法のゴキゲン中飛車を採用、対する先手の羽生名人の対策が注目された。7手目▲5八金からの超急戦を予想する声が多かったが、羽生が選んだのは玉の位置を6八に保留したまま▲3七銀とする急戦策だった。

菅井竜也四段「超急戦になると思ったんですが。」

(若葉)