カテゴリ「第22期竜王戦七番勝負第4局」の記事 Feed

2009年11月26日 (木)

20091126_53_3 渡辺竜王が▲7四歩と攻めを催促したのに対して、森内九段は△7七歩とたたきました。こうなれば後手としては攻め続けるよりありません。問題は▲7三歩成とされた時に飛車を捨ててでも攻め続けるのか、いったん飛車を逃げることになるのか。予想手順は▲7七同桂に△同桂成▲同銀△5六銀▲同歩△8五桂▲8六銀△9五香▲7三歩成。ここで△7七歩が利くか。▲8二とと飛車を取って△7八歩成▲同玉となっても、後手容易でないような気がします。持ち駒に歩がなくなると飛車の王手の時に△4一歩と打てなくなるのがつらいところです。また、▲7三歩成に△9二飛や△8一飛と逃げる手もありますが、どちらも▲7四角が厳しい手になりますし、いったん▲6八玉と上がれば先手玉もしばらくは安泰です。

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(左は昼食準備中。「椀物はどのくらい注いだらいいかしら?」「対局者への愛情の分だけ注ぎなさい」「じゃあ、たっぷりと。愛情は減るもんじゃなし」と、漫才のようなやり取りもあった。)

(右は昼食のメニュー表。ケーキはホテルのパティシエの手作りとのこと。※クリックすると画像が大きくなります)

(烏)

20091126_53_2 この局面で森内九段が16分考えて2日目の昼食休憩に入りました。ここまでの持ち時間各8時間のうち、消費時間は渡辺竜王4時間22分、森内九段6時間35分です。昼食の注文は渡辺竜王が飛騨牛まぶし丼、森内九段がエビフライセットです。13時30分に再開されます。

20091126_53 53手目▲7七同桂まで進んでいます。「激しい流れになってきました。ひょっとしたら終局も早いかもしれません」と立会人の桐山九段。▲7四歩とじっと伸ばした手の評判がよく、控え室は渡辺竜王をもちたい、という声が多く聞かれています。