2016年12月の記事

2016年12月21日 (水)

__kifu_for_windows_pro_v6_64_11___2△8四銀に渡辺竜王が7分使って昼食休憩に入った。消費時間は▲渡辺竜王1時間20分、△丸山九段1時間46分。対局は13時30分に再開される。

Dsc_0168 (渡辺竜王はカツ丼を注文)

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Dsc_0173 (丸山九段はカツカレーを注文した)
 

昨日の夕食会で森下九段が話していた12年前の第17期竜王戦第7局。龍言で行われた対局で立会人を務めていた。当時の様子を聞いてみた。
森内俊之竜王に渡辺明六段が挑んだシリーズだ。

第17期竜王戦七番勝負第7局  
平成16年12月27日 
於・新潟・六日町・龍言
持ち時間   各8時間   

▲竜王 森内 俊之             
△六段 渡辺    明

▲7六歩  △3四歩  ▲2六歩  △8四歩  ▲2五歩  △8五歩  ▲7八金  △3二金
▲2四歩  △同  歩  ▲同  飛  △8六歩  ▲同  歩  △同  飛  ▲3四飛  △3三角 
▲3六飛  △2二銀  ▲8七歩  △8五飛  ▲2六飛  △4一玉  ▲6八玉  △6二銀 
▲3六歩  △7四歩  ▲3八銀  △7三桂  ▲3七桂  △5一金  ▲4六歩  △7五歩 
▲3三角成△同  桂  ▲3五歩  △2五歩  ▲1六飛  △8四飛  ▲3四歩  △同  飛 
▲5六角  △5四飛  ▲3四歩  △2八角  ▲1八香  △1九角成▲3三歩成△同  銀 
▲4五角  △8四飛  ▲3六飛  △4四銀  ▲3四飛  △6五桂  ▲6六歩  △8八歩 
▲同  銀  △3六歩  ▲同  角  △2三金  ▲4四飛  △同  飛  ▲4五銀  (図)
△8四飛  ▲3五桂  △2四金  ▲4三桂成△4二歩 ▲3三成桂△5二玉 ▲6五歩 
△3五金  ▲5八角  △1八馬  ▲7七銀  △2六歩  ▲8六銀  △7一香  ▲7五銀 
△同  香  ▲同  歩  △2七歩成▲8六香  △2四飛  ▲3六銀  △同  金 ▲同  角 
△1七馬  ▲2五角  △同  飛  ▲同  桂  △3八と  ▲7四桂  △5四歩  ▲3二金  △4九と   まで、96手で渡辺    明六段の勝ち。 (消費時間=▲7時間37分、△6時間54分)

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「この期は、私が渡辺さんと挑戦者決定戦を戦ったんですね。私も冴えた将棋が指せたわけではなかったのですが、2連敗してしまったんです。渡辺さんは中学生棋士として話題になっていましたが、とても森内さんには勝てないのではないかと思っていました。森内さんの4連勝か4勝1敗で防衛かなと。下馬評もそんな感じでした。私は第7局の立会人をやることになっていましたが、この仕事はないなと思っていました。
第7局の将棋は横歩取りになって、渡辺さんの△8五飛戦法でした。印象に残っているのは、図の▲4五銀と打った局面です。銀を打って先手が厚いと感じていたのですが、感想戦でははっきり先手がよくなる順は出てきませんでした。
終局後は渡辺さんの顔が上気していたのを覚えています。感想戦後の記者会見で渡辺さんが涙していたと、のちに聞きました」と森下九段は当時を振り返った。

Dsc_0068 (中央が今朝の森下九段)
  

Dsc_0138 (龍言では囲碁の第41期棋聖戦が行われる。井山裕太棋聖に河野臨九段が挑む。龍言での対局は2017年3月9日、10日、第6局が予定されている)

Dsc_0131 (名局の宿、(故)原田泰夫九段の書。原田九段は新潟県分水町の出身)

Dsc_0137 (龍言で行われた対局者の色紙が並ぶ)
 

__kifu_for_windows_pro_v6_64_11__tx図は9時20分の局面。▲3六歩を見て、「早繰り銀ですね」と森下九段。
第2局、第4局、第6局と丸山九段は4手目に△8八角成と角を換えている。本局も4手目に△8八角成を着手した。一手損角換わりのスペシャリストの丸山九段。今シリーズの後手番はすべて採用したことになる。

Dsc_0095 (最終局で、指し慣れた一手損角換わりを選んだ丸山九段)
 

Dsc_0116 (9時25分頃のモニター。光が差し込む盤面。すぐに障子が閉められ、盤面が光らないように対応された)