2009年10月の記事

2009年10月29日 (木)

Ryuou20091028_105 森内九段の102手目△8二飛に7四金△5三銀▲2四歩と進みました。控え室では好手の評判。△同角と取ると、▲1一龍△3三角▲2三桂と進むと攻めが決まります(参考図)。▲1一龍の局面は「▲2三桂と▲1二香成の両狙いが受かりません」と佐藤天五段。

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(▲2四歩と垂らされて、橋本七段は「負けました」とばかりに思わず頭を下げた。控え室の見解は先手良し)

(銀杏)

Ryuou20091028_102_2 先手は▲7四金と出て行って、飛車を目標にしながら攻めるのが有力です。後手はそれをどう防ぐか。△7一銀と引いていなしに行くのでしょうか。△1六歩と垂らされる暇を与えたくないので、先手もそんなにゆっくりはできないです。▲6一角の攻撃力が高いので、それを起点に攻めをつなげられるかどうか。逆に、後手はなんとかこの角を追うか、ぼける展開にしたいところです。現局面は先手が攻めているので調子良く見えますが、駒損も大きい。まだまだ大変だと思います。

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(佐藤天五段も先手良しと見ているがまだまだ難しいところはあるようだ)

(銀杏)

Ryuou20091028_102 図は102手目△8二飛の局面。渡辺竜王の攻め、森内九段の受けの展開が続いています。「(前と比べて)先手がさらに良くなったと思います」と吉田四段。後手が逆転を見出すには「入玉まで行かなくても、3六のと金を生かして手厚くなかなか寄らないようになればわからなくなります」とのことです。飯塚七段も「 先手好調です。後手は駒が多いのですが狙われている駒も多いです。後手は上部脱出で粘るのでしょう。先手は飛車を攻めるのが早いかもしれません」と解説。

(銀杏)

Ryuou20091028_95 95手目▲2六歩の局面で、飯塚七段に見解をうかがいました。「と金をまともに▲3七桂で払われてはたまりませんから、△3六と▲2五歩△同銀となりますが、そこで▲7四歩の歩の補充が利くのが大きいです。形勢は55対45で先手良しと思います。実際、先手は駒損ですからね。微差だと思います。」と飯塚七段。

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(飯塚七段の形勢判断。先手がリードしているという見解だ)

(銀杏)