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第61期王座戦五番勝負第2局

2013年9月19日 (木)

本日の棋譜

第3局は10月2日(水)に神奈川県横浜市「横浜ロイヤルパークホテル」で行われます。

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(牛蒡)

惜福

中村六段が使用していた扇子に「名人 米長」の文字が確認できました。
故・米長邦雄永世棋聖は中村六段の師匠です。第51期名人戦(1993年)ではじめて名人位を獲得しました。この扇子は当時つくられたもので、揮毫は「惜福(せきふく)」と思われます。
七大タイトル(当時は竜王戦ではなく十段戦)のうち、6つのタイトルを獲得した米長永世棋聖ですが、王座戦だけは縁がなく、挑戦者にもなれませんでした。米長一門にとって王座戦は因縁の棋戦でもあります。

20130918_sekifuku

W282

感想戦(3)

W125

W175

W147

(牛蒡)

感想戦(2)

W030

W085

W089

W102

W247

(終盤戦の一変化。先手陣右下段に駒が密集していた)

(牛蒡)

感想戦(1)

W123

W075

W065

W223

W210

(牛蒡)

2013年9月18日 (水)

終局直後

簡単なインタビューが行われた後、すぐに感想戦が始まりました。

N033

■羽生善治王座

「仕掛けの糸口を見つけにくい将棋でした。攻めが細かった気がします。入玉模様になって悪くしました。(72手目△1四歩の局面の見解を聞かれて)その直前の▲7八金右は成算があって指したわけではありません。しかし他の手もわかりませんでした」

N022

■中村太地六段

「2手目△8四歩でどうなるかわかりませんでしたが、△5三銀右急戦は狙ってみようと思っていました。しかし、つまらない将棋にしてしまったかもしれません。自分から手がつくれなくなってしまったので。(72手目△1四歩の局面の見解を聞かれて)本譜の順で攻められたら仕方がないと思っていました。その後は、ちょっとわからないですね。いい手があったかもしれませんが、わかりませんでした」

N008


(牛蒡)

大熱戦に幕

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羽生善治王座に中村太地六段が挑戦する第61期王座戦五番勝負第2局は23時21分、203手で羽生善治王座の勝ちとなりました。消費時間はともに4時間59分。五番勝負は1勝1敗のタイとなりました。
第3局は10月2日(水)横浜市「横浜ロイヤルパークホテル」にて行われます。
(銀杏)

後手玉の軌跡

A96

A148

A174

23時20分、202手まで進んでいます。後手玉の現在位置は3六の地点。先手勝勢とみられています。

歩頭銀

189中村六段は図から△3六銀!と打ちました。根性の歩頭銀。▲2七香から3六に駒を打たれる手を消しています。前期王座戦第4局の△6六銀が思い出されます。

(牛蒡)

総力戦

162図から▲6八銀が王手。守りの穴熊が攻めに働き始めました。入玉をめぐる戦いは総力戦になりました。
なお、再逆転をささやかれた141手目▲2二歩以降も、検討陣の評判は揺れ続けています。「23時は越えそう」と言われています。

(牛蒡)

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