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第61期王座戦五番勝負第1局

2013年9月 4日 (水)

飛車が復活

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スッと△9五飛(図)。この一手で取られそうだった飛車の視界が開けた。先手は4筋に打った角で竜の侵入を防いでいるが、△2五飛~△2九飛成の2枚目の活用を止めることは難しそうだ。先手持ちと話していた検討陣から、「大変」「先手自信なし」の声が出てくるようになった。

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根こそぎ

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控室で▲8三成銀から飛車を取りにいく手が掘り下げられていたところで、中村六段は▲8一馬(図)と桂を取った。次に▲9一成銀から後手の攻め駒を根こそぎにしようということだ。香を取れば先手玉への脅威はかなり緩和される。
対局再開後の大盤解説は島九段と加藤女流王座が担当している。島九段は中村六段のことを「将棋が強いだけでなく性格もいい。強くて優しくてかっこいい、こんな棋士がいるんですね」と紹介していた。

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対局再開、夜戦へ

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19時の対局再開から数分、羽生王座は△9五歩(図)を着手した。検討で有力な候補として挙がっていた手だ、以下▲8三成銀△9六歩▲9三成銀△同香と進んだ局面で検討陣が考え込んでいる。

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夕食休憩に入る

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18時、羽生王座の手番で夕食休憩に入った。夕食のメニューは羽生王座がミックスサンドウィッチ、フレッシュフルーツカクテル、オーガニックみかんジュース。中村六段がステーキ丼、オーガニックみかんジュース。対局は19時に再開される。

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※両対局者と同じメニューを注文し撮影しました。
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先手持ちの声

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△9三飛に対し▲7二馬(図)とかわした局面。次に▲8三成銀から飛車を取れればかなりの戦果だ。現地の佐藤康九段、ニコニコ生放送の浦野八段など、先手持ちの声が多く聞かれる。

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取り合い

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中村六段は▲4六銀(図)と立った。△6五歩の切り返しが見えているだけに決断の一手だ。実戦は△6五歩以下▲4五銀△6六歩▲同銀△4七飛▲4八歩△4五飛成▲5七銀(下図)と激しい取り合いになった。

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駒割りは後手の香得だが、後手は桂香の活用が遅れているのでそれほど差はないと見ることができるだろう。ねじり合いになりそうな展開だ。佐藤康九段は後手を持って自信がない、と話している。
16時40分、大盤解説会では飯塚七段と加藤女流王座が解説を担当していた。

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乗馬体験

仙台ロイヤルパークホテルから徒歩数分のところには、乗馬クラブクレイン仙台泉パークタウンがある。乗馬クラブクレインは全国32か所に施設を持つ乗馬クラブで、泉パークタウンでのオープンは2007年4月。約98頭の馬が出迎えてくれる。

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羽生流、縦横無尽

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中村六段は▲2四歩(図)と後手の玉頭に手をつけた。飛車を捕獲できてはいるが、投資した駒の働きが今ひとつという点が気になる。実戦は△4五馬▲2三歩成△同金!▲7九玉△4二金(下図)と進んだ。

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馬を引いたからには▲2三歩成に△同馬と堅い形を作りたくなるところだが、それに反する△同金。控室の棋士もこれには一様に驚きの声をあげた。△4二金も落ち着いた一手で、余裕が感じられる。
控室には仙台市出身の熊坂学五段も訪れ、検討に加わっている。

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大盤解説会始まる

現地では15時から大盤解説会が始まった。羽生王座が勝ちを意識したときに手が震える、という話題になると、「私はまだ震えられたことがないんです」と佐藤康九段。

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おやつ

15時、対局室におやつが運ばれた。メニューは羽生王座がずんだ餅、ホットレモンティー。中村六段がチョコレートムース、ジンジャーエール。ずんだは枝豆をつぶして砂糖と混ぜて作った餡で、餅にまぶしたずんだ餅は仙台名物として知られている。ずんだ餅の横にある丸いものは麸のチョコレートとのこと。

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※両対局者と同じメニューを注文し撮影しました。
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