第66期王将戦七番勝負第2局 Feed

2017年1月24日 (火)

_67郷田王将の大長考に対し、久保九段は5八金を4七に逃げました。控室では代えて▲4八金左をメインに検討していたこともあり、井上九段から「えっ、こうかいな!はー、そうですかぁ!」と驚きの声が漏れています。
以下、互いに少考で71手目▲5二角まで進みました。残り時間はともに1時間ほどです。

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Img_4439_hikae1615 (16時10分、控室の継ぎ盤が2面に増えている)

Img_4407_hikae1510c (村田智穂女流二段が来訪。桐山九段とともに継ぎ盤に注目中)

Img_4414_hikae1510a (井上一門の師弟が継ぎ盤を挟んでいる)

_65_2検討では、変化のひとつとして△7六馬▲4八金左△7五馬▲同馬△同歩▲5三角△6九飛▲4四角成△4三歩に▲3三馬が調べられました。以下△同玉▲4五桂△4二玉▲5三金△3一玉▲3三桂成△同金▲4二銀△2二玉▲3三銀成△同玉▲4五桂△2二玉▲3三金△1二玉▲4三金左と一直線に攻めたとき、△2一桂(変化図)の受けがあるため「先手の攻めが細そう」だといわれています。

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Img_4353_1410oban01 (大盤解説会は盛況で、ほとんどの席が埋まっている)

15時、両対局者におやつが運ばれました。注文は、郷田王将が「フルーツの盛り合わせ」とアイスレモンティー、久保九段が「amaロール」とホットコーヒーでした。

Img_4389_goyatu01 (郷田王将の注文。久保九段が対局1日目の午前に頼んだフルーツの盛り合わせ)

Img_4395_goyatu02 (ボリューム満点)

Img_4399_goyatu03 (久保九段の注文。こちらは郷田王将が本日の午前中に頼んだものと同じだ)

_65「先手陣が堅いですね。どこかで▲4一銀と絡んでいく手も厳しいです。後手としては、6六馬を渡すと▲4一銀が余計に痛くなるので△7六馬と逃げるんでしょうけど、▲4八金左で先手陣がまた堅くなります。7八とをうまく使うことができれば後手ペースになると思うんですけどね」(井上慶太九段)

Img_4380_hikae1430b (井上九段は14時40分に来訪。すぐ継ぎ盤に参加した)

Img_4371_hikae1430a (継ぎ盤周りがにぎわいを見せてきた)

_59昼食休憩明け、久保九段は休憩前の長考に加えて考慮を続け、▲6六飛と着手しました。この手は控室では示されておらず、代えて▲7一角や▲4九飛が候補手でした。

Img_4333_1340ooisi02 (▲6六飛を見た今泉四段は「全部違ったか!」と声を上げた。久保九段の棋風から▲7一角を予想していたようだ)

Img_4322_1340ooisi01 (13時30分頃に控室に来訪した大石直嗣六段)

現局面から△8九飛成▲7一角△5二金▲4四角成△4三歩▲5四馬(継ぎ盤写真)と進んだ場合、後手が6六飛をいじめる(後手は飛車を入手すれば△2九飛打が速い攻め)ことができるかどうかで形勢判断が変わると大石六段はいいます。

Img_4338_1400tugiban (上記変化▲5四馬まで)

_5812時30分、図の局面でが56分考えて昼食休憩に入りました。消費時間は▲久保6時間15分、△郷田4時間43分。昼食の注文は郷田王将が稲庭うどん(温)、久保九段が松花堂弁当。対局は13時30分に再開します。

Img_4303_h_ban01 (昼食休憩時の盤面)

Img_4308_h_ban02 (久保玉)

Img_4310_h_ban03 (郷田玉)

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控室の継ぎ盤では、△5三同金▲7一角△6九と▲8二角成に△5九と(変化図)が調べられました。

_henka62(1)▲5九同金には△8九飛が馬金両取り、(2)▲4八金左には△4九とと追い掛けます。(3)▲7一馬△5八と▲5三馬△5七との取り合いは、そこで▲4三金と絡んだ手があまり厳しくなく、対する△4八金は詰めろになるため、この変化は後手が指せると見られています。

Img_4063_z_goda (郷田王将は封じ手▲6九飛を見て長考したが、以降は少考で進めている)