第56期王位戦七番勝負第2局 Feed

2015年7月22日 (水)

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図は▲4五銀に△5五飛と浮いたところ。控室の船江五段はここから▲2四飛△同銀▲2三歩△同銀▲2二歩の一気の寄せを示しました。対して羽生王位の着手は▲2二とでした。

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(優勢に進める羽生王位)

P72206580(広瀬八段は苦しい局面が続く)

15時30分頃の控室の検討風景です。左から船江五段、酒井七段、淡路九段、ひとり置いて右端が内藤九段。船江五段は井上慶太九段門下。井上九段の師匠、若松政和七段は上記引退棋士たちと同じ藤内金吾八段門下です。船江五段は若松七段の孫弟子になります。局面は先手よしと見られています。

P72206781(船江五段は師弟関係でいえば祖父の代の大先輩たちと検討している)

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(15時30分頃の局面、△5四飛までの消費時間は▲羽生6時間28分、△広瀬6時間7分)

両対局者ともチーズケーキを注文しました。飲み物は羽生王位がレモンティー、広瀬八段がホットコーヒーです。

P72206750 (羽生王位はチーズケーキとレモンティー)

P72206770 (広瀬八段はチーズケーキとホットコーヒー)

P72206730 (チーズケーキは「Sweets Garden(スイーツガーデン)有馬・神戸」謹製)

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昼食休憩が明けて▲3四金△1三銀打と進みました。図の△1三銀打が指されるのと前後して控室に淡路仁茂九段が来訪しました。ちょうど控室でも「『淡路流』で△1三銀打か」と検討されていたところです。淡路九段は「不倒流」、「長手数の美学」などといわれる粘り強い棋風で知られ、△1三銀打も淡路九段をほうふつとさせる粘り強い一手です。

P72206650 (早速継ぎ盤の検討に加わった)

淡路九段は正副立会の内藤九段、酒井七段と同じ(故)藤内金吾八段門下。今年5月の引退で藤内八段門下の現役棋士はいなくなりました。

広瀬八段は13時26分、羽生王位は13時27分に対局室に戻ってきました。

P72206420(先に戻ってきたのは広瀬八段)

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P72206460(羽生王位は着座してすぐに前傾姿勢になった)

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(対局再開を待つ両者)

「時間になりました」の声からほどなく、羽生王位が盤上に手を伸ばしました。

P72206540(着手は▲3四金。控室でも厳しいと言われていた手)

P72206590(▲3四金を見てほどなく、広瀬八段は重心を前にせり出した)

以降は終局まで休みなく続けられます。