第54期王位挑戦者決定戦 Feed

2013年5月29日 (水)

Kifu_98後手は△4一金(図)と詰めろを受けたが、「これでは自信がない」と検討陣。戦力が少なくなったことで、先手玉への脅威が減っている。先手がうまく寄せの態勢を築くことができれば、勝ちへ近づいていくだろう。ただ、その具体的な順は見つかっていない。
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Kifu_86形勢不明の状態から「先手ペース」とささやかれていたところで、△8五角(図)が指される。すると「いい手だ」と鈴木八段がつぶやいた。次に△7六金から竜を押さえる手を見ている。実戦は▲7一竜に△7七歩!が好打になった。▲同銀は△6七金があって怖い形だ。そこで行方八段は▲7七同玉と取り、△7六金▲同竜△7八金と進んでいる。どちらがよいのかわからない熱戦だ。
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Kifu_68佐藤九段は▲7三歩成に△5一玉(図)と逃げた。これで先手はと金という大きな戦果を得ることになった。ここで▲6三とと寄れば次に▲5二銀△同飛▲同と△同玉▲7二飛で角を抜く筋があり、それを防ぐ△6二歩には▲6七銀打△2一角▲6四とで「大変」と検討陣。仕掛けの辺りでは後手よしと言われていたが、現在は形勢不明の雰囲気だ。
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(松尾歩七段=左も検討に加わった)
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Kifu_61玉頭で衝突が起こってから、パタパタと指し手が進んだ。▲7四歩(図)で後手の玉頭に大きなくさびが入ったが、これで先手は歩切れ。控室の評判は「後手よし」に傾いた。
しかし、ここから△8五桂に▲7三金△6一玉▲6二金△同玉▲7三歩成が迫力ある攻め。△同玉は▲5一角の王手飛車があり、△5二玉と逃げてもと金が残る。検討では後手玉が危険な形になり、「難解」と評価が変わった。
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(後手側から見た継ぎ盤。挟撃形を築かれ、相当に危険な形になっている)

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Kifu_49時刻は18時をまわったが、手数はまだ49手。じりじりとした戦いが続いている。控室は「△4五桂と仕掛けて後手有望」が今のところの見解だ。以下▲同桂△同銀には▲5五金とぶつけたいのだが、△5六銀▲同金引△4七飛成と進めて後手ペースと言われている。
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(棋譜用紙。昼食休憩に入る前の△1四角から互いに時間を使っている)

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18時ごろ、控室には佐藤天彦七段と佐々木慎六段、遠山雄亮五段が訪れて検討に加わっている。検討陣の見解を中村太六段が話してくれた。
「後手が攻めて、先手がどう受けるかという展開になっています。先手は攻めにひとつひとつ丁寧に対応していく必要がありますね」
主導権は後手にある。いい攻めがあれば、形勢は一気に傾くかもしれない。
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(佐藤天七段=左と広瀬七段)

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(左から鈴木八段、中村太六段、佐々木慎六段)

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