第54期王位戦七番勝負第1局 Feed

2013年7月11日 (木)

2txt79「△2四同金に▲7三角成は有力です。以下△2三金打▲7二馬△7六桂のときに、金がなくなったので▲7八玉と逃げられてしまいます。これが▲2五銀と△2三金打の交換を入れた効果です。▲7三角成を決め手にしようとしているのかもしれません」と西尾六段。

Dsc_1001(金を手にして後手陣に襲い掛かる羽生王位)

(吟)

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▲3三金に△3三同角▲5五角△2三金打を西尾六段が検討している。「決着をつけにいくなら▲4二と。違うなあ。これは長くなりますよ。難しいなあ」と話す。

「あっ。△2三金打には▲2五銀がありますね。詰めろにはなっていませんが、先手玉に迫るのが難しい」(西尾六段)

しばらくして▲3三金に△同桂が着手された。

Dsc_1094(18時を回って穏やかだった波も心なしか高くなってきたように感じる)

(吟)

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△1一角と自陣角で受ける行方八段。
「ん、△1一角は▲4六角(▲2五桂以下の詰めろ)と引かれたらどうするんだ。△3五歩は▲2一金で。▲2五桂打△同金▲同桂△2四玉のときに▲3五角と出れるから詰んじゃうよ」と石田九段。

0_3 検討の結果▲4六角△3五歩▲2一金に△4二飛(参考図)で先手の指し手が難しいようだ。

■Twitter解説■
佐藤秀司七段>△1一角が狙いの一手でしたか。ハッとさせられる手ですね。それでも▲4六角と引くとどう受けるのでしょうか。△3五歩には▲2一金がありますが、そこで△4二飛とか???(先手有利)

Dsc_1091 (▲4六角と引いた局面を検討する石田九段)

(吟)

Dsc_1085(石田九段がステージへ。石田節が炸裂だ)

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「行方さんは9連勝? 10連勝? (11連勝)中なんだよね。それで大変失礼ながら松尾さんもね」(石田九段)
「ええ、1つ貢献(王位リーグ最終一斉対局)してしまいました」(松尾七段)
「行方さんは、今日のような1本道の将棋が得意なんだよね。粘りも出てきたのかな」(石田九段)

「先生、行方さんは前から悪い将棋を粘るのがうまかったですよ。最近は序盤からソツなく押し切る印象です」(松尾七段)

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「△7六歩と打ったところだよねぇ。一直線だねぇ。▲3三と△同金▲4一飛成。これは△7七歩成から△7六歩で。何度もとっとことっとこ歩を打たれて。これはいくら羽生さんでも勝てないねぇ」(石田九段)

「▲4二となんでしょうか。だからどこかで△4七歩と飛車の頭をたたいておきたかった気がします」(松尾七段)

「なんの変化球も投げない、ただただ攻める将棋になったねぇ。どうも先手を持って自信がないんだよなあ」(石田九段)

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(吟)

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△7六歩で羽生王位の7七の銀は捕まった。羽生王位が考えているのは▲4三歩成と踏み込む攻めの順か。一直線の激しい攻防が見られそうで、控室では検討を行いながら次の一手を待っている。

Dsc_1078(30分以上考え続ける羽生王位。次の一手は▲4三歩成なのだろうか)

(吟)

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Dsc_0964001(昨日やや対局室内は暑かったようで対局室には朝から扇風機が用意されている)

Dsc_0968(松尾七段の左側には衝立が置かれている。冷房の風が記録係の竹内三段に直接当たらないようにとの配慮だ)

※写真は昼食休憩時に撮影したものです。

(吟)