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2010年6月25日 (金)

棋士らが挨拶。明日の見どころを語る

両対局者が退場したのち、今回の対局とイベントに関わる棋士が登壇。鈴木女流初段が進行役を務め、それぞれ明日の戦型予想と見どころについて語った。

中村九段「二人はいい勝負をしている印象です。ここ3回のタイトル戦はすべてフルセットでした。たいていの棋士は羽生棋聖と多く指すとコンプレックスを植えつけられるんですけどね。ちなみに私は(羽生棋聖に)10連敗です。第1局、第2局と、わりと最新形で戦っていたのが印象的でした。トップ棋士の宿命ですが、最新形は逃げられないところがあります。深浦王位は、粘り強い接戦での強さが本来の持ち味。ところが、これまでの対局ではそれを発揮できていない感じがします。第1局、第2局は深浦さんが誘導した感があるので、第3局はどのような将棋を指すかが楽しみです。立会人として静かに名局を見守りたいと思います」

北浜七段「第1局で角換わり腰掛け銀同型が出たので、明日は同型にはならないと思います。というのは、3日ほど前に▲渡辺△深浦戦(王座戦)というのがあって、深浦さんは角換わりにならないように誘導して勝ったんですね。だから角換わりにはならないと思います。そうですね、ゴキゲン中飛車になるのではないでしょうか。スコアは追い込まれていても、強く踏み込むのが深浦王位らしさ。予想していない戦型をぶつけてくるかもしれません」

杉本七段「明日は頑張ってもらって、ぜひフルセットまでいってほしい。というのも、実は私、来月の順位戦で深浦さんと当たっているんですが、深浦さん、棋聖戦に負けてしまうと順位戦に照準を合わせてきそうで……。順位戦は再来月から頑張っていただければと(笑)。話は変わりますが、第45期棋聖戦で中村先生が五番勝負を米長先生と戦ったとき、記録係をやっていたのが私なんです。まだ18歳くらいかな。まだ村田顕四段や澤田四段が生まれていないころですね(第45期棋聖戦第4局では、杉本1級(当時)が記録係を務めている)。戦型は5割くらいで1手損角換わりになるかなと思います」

青野九段「さきほど阿波踊りを見させていただきましたけれども、小野政秀さん(フォレスタヒルズ代表取締役社長)も徳島出身とのことで、徳島は人を歓迎する気質があるんですね。えー、戦型予想のような技術的なことは若い人にお任せします。私は大盤解説会のお手伝いを致しますが、技術ではないほうの話をしようと思います」

村田顕四段「フォレスタは初めてです。戦型予想ですか……そうですね、北浜七段のおっしゃったゴキゲン中飛車は流行最先端なので、有力な選択肢だと思います。また、羽生先生と深浦先生は居飛車党同士ですので、1手損角換わりも外せないところです。私は明日、指導対局を行います。よろしくお願いします」

澤田四段「三重県に住んでいます。名古屋はわりあい近いのですが、豊田は結構遠くて、実は初めて来ました。明日の戦型ですか? 矢倉になると思います」

菊地三段「フォレスタには、昨年の名人戦第7局の記録係で来ました。羽生先生と深浦先生の将棋を少しでも身に付けたいと思います」

室田女流初段「明日は将棋フェスタの指導対局や、大盤解説を務めます。明日の対局は、希望としては居飛車対振り飛車を見たいですね。深浦王位がカド番ですが、粘り強さが見られると思います。終盤戦が楽しみです」

鈴木女流初段「明日、指導対局と大盤解説を務めます。明日の戦型は角換わりか矢倉になると思います」

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(左から順に鈴木女流初段、室田女流初段、菊地三段、澤田四段、村田顕四段、青野九段、杉本七段、北浜七段、中村九段。なんとも豪華な顔ぶれ)

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(室田女流初段)

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(よどみないトークで進行役を務めた鈴木女流初段。「鈴木環那です。フォレスタのチャペルで結婚式を挙げるのが目標です」)

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