第26期女流王位戦五番勝負第3局

2015年5月27日 (水)

里見女流名人のゴキゲン中飛車

__kifu_for_windows_pro_v6_63_11__tx
戦型は里見女流名人のゴキゲン中飛車。甲斐女流王位は超速▲3七銀で迎え撃つ。
「▲9六歩をどこで突くか、タイミングを考えているんでしょう」と畠山七段は話している。

図から突如、甲斐女流王位は▲2四歩と突いた。「いきなりですか。△同歩と取らせて▲3七桂と跳ねるんでしょうね。後手はこのタイミングだと△同角とは応じにくいです」とモニターを見ていた畠山七段。

Dsc_0451 (モニターを見つつ解説する畠山七段)

(吟)

対局開始

Dsc_0435_2 (定刻の9時、対局開始)

Dsc_0438 (先手の甲斐女流王位、初手は▲7六歩)

Dsc_0443 (里見女流名人の2手目は△3四歩)

Dsc_0448 (3手目▲2六歩を着手する甲斐女流王位)

(吟)

おはようございます

Dsc_0397_2 (今日も飯塚市は快晴。筑豊は本日、最高気温が31度と予想されています)

おはようございます。女流王位戦第3局は9時対局開始です。

2013takeuti 本局のTwitter解説は竹内雄悟四段が担当します。下記よりあわせてお楽しみ下さい。

日本将棋連盟モバイル

■Twitter解説■
竹内雄悟四段>竹内雄悟です。本日はよろしくお願いいたします。将棋ファンの皆様に楽しんでいただけるように頑張っていきたいと思います。戦型予想は甲斐女流王位が▲7五歩を突くのではないかと思います。対して里見女流名人が△8八角成から相振り飛車にするか、もしくは居飛車にするかという感じでしょうか。

(吟)

2015年5月26日 (火)

明日の大盤解説会情報

明日、27日(水)福岡県飯塚市「のがみプレジデントホテル4階・王朝の間」にて大盤解説会が15時から終局までございます。
解説は畠山鎮七段、聞き手は藤田綾女流初段が務めます。入場は無料。次の一手クイズもあります。ぜひご来場下さい。

Dsc_0385 
明日の女流王位戦第3局をお楽しみに。

前夜祭 明日の見どころ

Dsc_0367 (両対局者が会場をあとにして畠山七段、豊川七段、藤田女流初段により、明日の見どころが話された)

藤田
「私はこちらに初めてお邪魔させていただきました。先ほどの対局検分で、庭園が本当に素敵でした」
畠山
「(前回立会人を務めた)3年前も同じカードで。女流棋士では現在の最高峰の戦いで、1局目も2局目も本当に大熱戦でした。また女流王位戦は持ち時間が4時間あって」
藤田
「一番長い」
畠山
「はい、強者同士でやるとなかなか決着がつかないような局面になりまして大熱戦だったですね。2局見てどうですかね、星は2連勝ですけど、どっちが勝つか最後の最後まで分からないような将棋が2局続いていますからね」
豊川
「内容もあれですけど……、里見さんの師匠は森(けい二)九段。稲妻流。里見さんは攻め将棋で出雲のイナズマ。で、甲斐さんは手厚いとか言われているんですけど、甲斐さんの師匠は中原十六世名人で、自然流。甲斐さんもダブるんですね。僕が(立会人を務めた)2年前に見たときに昼食休憩のときに相居飛車の将棋だったんですよ。甲斐さんがが△5六歩と垂らしたんですよ。非常に中原先生をほうふつとさせるような「自然手」だったんですけど。1勝1敗だったんですけど負けちゃったんですよ。でもそのあと2連勝して」

Dsc_0373

畠山
「戦型予想はどうなりますかね?」
豊川
「僕は相居飛車になると思うんですよ」
藤田
「畠山先生は?」
畠山
「甲斐さんの先手番で甲斐さん次第ですけど、相振り飛車になるか、第1局のように対抗形になるか、どちらにしろ里見さんは振り飛車にされるんじゃないかなと思います」
藤田
「はい。そうですね。今までは角交換振り飛車と相振り飛車に進めていますので、違った戦型が見られると面白いですね」
畠山・豊川
「甲斐さん、smile見て燃えていますからね」
藤田
「今日の様子から対局者のお二人はどうですか?」
畠山
「甲斐さんは本当にリラックスして。里見さんはこの一年間でお母さんとも会いましたが、だいぶ元気になられた感じがしますね」
豊川
「里見さんは将棋のほうは研ぎ澄まされて手厚くなってきましたよね。10連勝と結果を出して。11連勝!? 11連勝はすごいですね。畠山先生、11連勝あります?」
畠山
「ギリギリあります」
豊川
「藤田さんは?」
藤田
「ないです」
豊川
「全然話は違いますが、藤田さんは将棋界の記録保持者なんです。最年少プロ。小学校6年でプロになったんですね。(会場から拍手)」
藤田
「ありがとうございます」
畠山
「豊川さんはNHK杯で最初に……」
豊川
「そうですね、いろいろあって……」

Dsc_0383_2 藤田
「いろいろ伺ってきましたが、明日のみどころはいかがでしょうか?」
畠山
「終盤戦ですよね。両者の得意な終盤になったところですね」
豊川
「そうですね。クリアな気持ちで、背水の陣とかいろいろ立場ありますけど、女流棋戦の中で唯一4時間。甲斐さんは持ち時間が長いほうが力が出るタイプと思っているので、明日は楽しみな。予想なんですけど、相居飛車の中盤、甲斐さんが先攻できるかどうか、だと思うんですよね。え~、あの、もういっこいいですか。エチル(=酒)が入っちゃたので。『明日勝つのは?』みたいな。いいですか?」
藤田
「はい」
豊川
「ともみかい? さとみかな? 全然面白くもなんともない。失礼しました」
藤田
「明日は15時から大盤解説会があります」
畠山
「一番激しい戦いになる時間帯です。ぜひ」
藤田
「来ていただきたいと思います。ありがとうございました」

見どころが語られ、前夜祭はお開きとなった。

(書き起こし・飛龍、写真・吟)

前夜祭 花束贈呈

Dsc_0340 (田中 飯塚副市長から地元の日本酒と羊羹の記念品を受け取った両対局者。記念品に続き花束が贈呈された。甲斐女流王位には澁田繁晴 飯塚観光協会会長より、里見女流名人にはSmileを代表して森澪歌さんから手渡された)

Dsc_0352 (花束を手に記念撮影に応じる両対局者。このあと2人は明日の対局に備え、会場をあとにした)

Dsc_0265 (会場の後方には飯塚市観光PRコーナーもあった)

(吟)

前夜祭 両対局者決意表明

Dsc_0309 (甲斐女流王位)

「皆様こんばんは。本日はこのような温かいおもてなし、厚い歓迎をどうもありがとうございます。Smileの皆さんも素晴らしいパフォーマンスをありがとうございました。さっき見て、ジーンと、ドキドキしてきちゃって。私は3年(以上)連続でこの飯塚に来ておりますので、Smileの皆さんのパフォーマンスを見るのも3度目になります。デビュー曲も聴いているうちに覚えちゃったわ~って。本当に明るくて、かわいらしくて、素晴らしいパフォーマンスでとても元気づけられました。ありがとうございました。
明日第3局を迎えますが、挑戦者の里見さんとは普段はほとんどお話をする機会はなくて。考えてみればこういった対局の場で顔を合わすぐらいかなって、さきほどふっと感じたんです。一局一局の長い時間、盤を挟みながら対局を通して、将棋に対する真摯な姿勢、非常に高いテンションで将棋に臨んでいらっしゃるような姿勢、そういういろいろなことを感じて一局一局をこれまで指してきたのかなと感じました。
これまで対局相手にとらわれていましたが、明日はそういったことを考えずに普段どおり一生懸命指して、ファンの皆様によい将棋をお見せできればいいなと思っております。
最後になりましたが、お世話になります飯塚市の皆様、西日本新聞社様、そして新聞三社連合様には心よりお礼を申し上げます。どうもありがとうございました」

Dsc_0316 (里見女流名人)

「皆様こんばんは、挑戦者の里見香奈です。まずはじめに西日本新聞社様をはじめとして、新聞三社連合様に本当にお世話になります。ありがとうございます。そして協賛をいただいております九州通信ネットワーク様、大王製紙様、ご協力いただきましたことを感謝しております。また飯塚市の皆様にはご準備、とても大変だと思います。本当に感謝しております。
私は飯塚市に来させていただくのは今回が3度目になります。以前お邪魔したときは一生懸命に対局をすることでいっぱいいっぱいで、対局してすぐに帰ってしまってそんなに深くは覚えていないのですが、本当に温かくお出迎えしていただいたことを覚えております。
昨年休場した際には皆様にご心配をおかけしてしまいました。たいへん申し訳ありません。話は変わりますが、昨年実家でゆっくりしておりました頃、母親と一緒にテレビを見ていたのが「花子とアン」です。主題歌がとても好きでたまに見ておりました。私が実際行った所がドラマの撮影がある所かもしれない、とてもうれしいような、対局者として行けたらなと思っておりました。今回対局者として来ることができ、本当にありがたいなっていう気持ちでいっぱいです。
特に私のミスが、今回ここまでの皆様方の準備を無駄にしないように、一生懸命指して、楽しんでいただけるような将棋になれば言うことはないかなと思います。今日は本当にこのような盛大な前夜祭を開いていただきまして、ありがとうございます。明日もどうぞよろしくお願いします」

(書き起こし・飛龍、写真・吟)

前夜祭 Smile

Dsc_0298 (筑豊のご当地アイドルSmileが登壇し会場を盛上げた。「歌とダンスと笑顔で筑豊から元気を発信します!」がコンセプトで2012年5月に結成された)

Dsc_0279

Dsc_0178 (会場に用意されたお料理。まだまだ追加された)

Dsc_0181 (お寿司)

Dsc_0261 (フルーツの盛り合わせ)

Dsc_0258 (デザート)

お料理は供された一部をご紹介しました。

(吟)

前夜祭 乾杯

Dsc_0227 (乾杯を前に棋士が登壇。左から藤田綾女流初段、藤田彰一三段(記録係)、畠山鎮七段、里見香奈女流名人、甲斐智美女流王位、島朗九段、中倉宏美女流二段(LPSA代表理事)、豊川孝弘七段)

Dsc_0228 (代表して島朗九段が挨拶)

「このような素晴らしい前夜祭を開いていただきまして、本当にどうもありがとうございます。長きにわたりまして飯塚市で女流王位戦を開催いただきまして、地元の皆さんの熱意と、準備における親切の心遣いを感じます。明日戦われます甲斐さんと里見さん、トップを争うにふさわしいおしとやかなふたりですが、盤上では将棋ファンを興奮させる熱い戦いを見せていただいています。明日はそのような戦いをしてくれると思います。
多くの関係各位の方々のおかげで、明日の対局者のふたりが集中していい将棋を指すことができることに感謝を申し上げます。解説の畠山さん、藤田綾さん、地元の豊川さん、今日は日本女子プロ将棋協会の中倉さんもお見えになっておりますが、多くの将棋の関係者で女流王位戦を盛り上げていこうと一生懸命頑張ってやっています。皆様の期待に応えられるように明日は対局者は素晴らしい将棋を指して、それを支えていきたいと思っております。短い間ではありますが、お世話になります。ありがとうございました」

Dsc_0244 (続いて中倉宏美女流二段も挨拶を述べる)

「皆さん、こんばんは。ご紹介いただきました日本女子プロ将棋協会(LPSA)の中倉宏美です。今日はこのような盛大な前夜祭を開いていただきまして、まことにありがとうございます。唯一女流王位戦は私ども日本女子プロ将棋協会が主催ということで、今回主催者という立場で来させていただきました。といいましても名ばかりのところがありまして、今回も西日本新聞社様、日本将棋連盟様、新聞三社連合様におんぶに抱っこというような状態で、なかなかお役に立てないような状況でまだまだ力不足の面がありますが、女流王位戦を盛り上げていけるよう精一杯努力していきたいと思っております。
こちらの飯塚市には今回私は初めて来させていただいたのですが、対局検分のとき対局場を拝見しました。本当に素晴らしい場所で、対局ができる女流棋士にとっては夢のような感じだなと思いました。甲斐さんと里見さん、普段はとてもほのぼのとした感じで気さくにお話ししていただけるのですが、やはり対局が始まるとまるで違います。今、女流棋界の最強のおふたりなので、女流の将棋の一番代表となる対局が見られるのではないかと思います。第1局でも同行させていただきましたがとても熱戦で、3局目の明日もとても熱い戦いが見られるのではないかと楽しみにしております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。今日はどうもありがとうございました」

Dsc_0253 (乾杯のご発声は鯉川信二 飯塚市議会議長)

(書き起こし・飛龍、写真・吟)

前夜祭 開会

Dsc_0186

(「のがみプレジデントホテル」3階「平安の間」で18時から前夜祭が開催された。入場する両対局者)

Dsc_0195 (開会の挨拶は田中秀哲 飯塚市副市長)

Dsc_0207 (続いて対局主催者を代表して松尾悟 西日本新聞社常務取締役が挨拶)

Dsc_0210 (来賓挨拶は河野富好 日本将棋連盟飯塚支部支部長)

Dsc_0217 (協賛社を代表して眞部利應 九州通信ネットワーク株式会社取締役会長が挨拶)

(吟)

カテゴリ

ブログ内検索

  • Loading
このサイト内に掲載の記事、写真などの一切の無断転載を禁じます。