第24期女流王位戦五番勝負第4局

2013年6月 5日 (水)

本日の棋譜

第4局は甲斐女流四段が勝ち、五番勝負は2勝2敗となった。
決着局となる第5局は6月17日(月)に東京・将棋会館で行われる。

Dsc_0012_2

Dsc_0009

(牛蒡)

感想戦

K022

K052

K109

K077

K054

(牛蒡)

終局直後

H007
(カド番をしのいだ甲斐智美女流四段)

■甲斐女流四段インタビュー■

―― 序盤の駒組みはどのように考えていましたか
▲7七歩(31手目)と打つようでは苦しいと思いました。
―― 終盤戦はどうでしたか
▲8八歩(113手目)で余せないかと思っていました。よい局面もあったと思いますが間違えてしまって……。あとはわからなくなりました。
―― 勝ちになったと思ったのは
(193手目▲6九銀で)最後に竜を取ったところです。
―― 最終局に向けての意気込みを聞かせてください
最終局まで行けたので、せいいっぱい指したいと思います。


H003
(敗れた里見香奈女流王位)

■里見女流王位インタビュー■

―― 全体を振り返って
飛車角交換から飛車を下ろした局面(84手目△9八飛)は自信があったのですが、途中から自信がなくなりました。自分から悪くするような形にしてしまって。終盤戦も間違えてしまいました。
―― 最終局に向けての意気込みを聞かせてください
いつもどおり自然に指したいと思います。


H010
(対局後のインタビューを受ける両者)

(牛蒡)

甲斐女流四段勝利 2勝2敗のタイで最終決戦へ

Joryuoui201306050101197
197手まで、甲斐智美女流四段が勝ちました。
終局時刻は19時44分、消費時間は両者ともに3時間59分。
この結果五番勝負は2勝2敗となり、最終局決戦にもちこまれました。

最後の最後まで

154最終局面と言われたところから20手近く進んだ。後手の猛攻をしのいだ先手だが、今度は後手玉が詰まなくなった。「すごい、まだわからない」と頭を抱える脇八段。 最後の最後までわからない熱戦になった。


(牛蒡)

ついに最終局面

135「これはついに最終局面を迎えそうです」と脇八段。逃げきって先手勝ちとの見解だ。


(牛蒡)

見事な攻防

手順を尽くした終盤戦が続いている。「大熱戦ですね。見事な攻防です」と脇八段。どちらの玉も寄りそうで寄らない。

G009
(脇八段が前傾姿勢になって継ぎ盤をにらむ)

(牛蒡)

先手、残り4分

119▲5九桂は検討に出ていなかった手。勝負の行方はまだわからない。ただ、先手の残り時間が気になる。控室に「先手は残り4分」との情報が伝わると、各所から「厳しい」との声があがった。後手は1時間弱のこしており、▲5九桂の局面で長考に入っている。次に後手が指す手に対して、先手は4分で回答を出さなくてはならない。厳しい条件だ。


(牛蒡)

一手争い

115
里見女流王位は図から△7二玉と早逃げした。実戦的な手だ。控室では図から△6九角▲4四角△7二玉▲4七歩△5五銀(参考図)も有力とみられていたが、実際のところはどうなのだろうか。本譜の△7二玉でも先手の寄せは簡単ではない。

追記:本譜は△7二玉に▲4四角△6九角と進んだ。そこで▲4七歩と打てば△5五銀で参考図と合流する。「この変化は長い勝負ですが、実戦的に後手が勝ちやすそうな展開だと思います」と脇八段。

(牛蒡)

先手持ちの声も

109△6七成香に甲斐女流四段は▲6八歩と打った。△6八同成香と取らせて駒の位置を悪くする、受けの手筋だ。
「終局は近いです。しかし私の力では結果がどうなるかわかりません」と脇八段。つまり激戦ということだが、控室では「難解」との条件付きながら先手持ちの声が出てきている。
ただし残り時間は▲甲斐18分、△里見1時間24分。残り時間では里見女流王位が大差でリードしている。

G004
(対局再開直前の甲斐女流四段。このときの苦しみが実を結ぶか)

(牛蒡)

カテゴリ

ブログ内検索

  • Loading
このサイト内に掲載の記事、写真などの一切の無断転載を禁じます。