前夜祭（３）
【対局者決意表明】
里見香奈女流王位
「みなさん、こんばんは。昨年に引き続いて対局者として来ることができて本当に嬉しく思います。先ほど検分で対局場を見させて頂いたのですが、本当に庭園が綺麗で由緒ある場所で対局できることを幸せに思いました。明日は感謝の気持ちを込めて精一杯頑張っていきたいと思います。甲斐さんはすごく粘り強く、第２局は完敗してしまいました。明日は気持ちを切り替えて全力でぶつかって行きたいと思っています。最後になりますが、このような盛大な前夜祭を開いて頂きありがとうございます」
甲斐智美女流四段
「みなさま、こんばんは。本日はたくさんのみなさまに迎えて頂きありがとうございます。先ほどSmileさんの演奏を聞いて元気が出て、胸がドキドキしています。検分の前に飯塚の町をいろいろと見学して、飯塚の文化や歴史を説明して頂きました。飯塚の町がどのように発展してきたか、興味深いお話がたくさんあって、とても新鮮な気持ちになりました。対局場の『旧伊藤伝右衛門邸』はとても広々とした素晴らしいところで、明日もきっと集中してよい気持ちで対局に臨むことができると思っています。明日から第３局ですが、一戦一戦を自分なりに一生懸命指して、このシリーズでもたくさんのことを勉強していけたらいいなと思っています。そしてみなさまにも、ぜひ楽しんで頂けるようなよい将棋を指せたらいいなと思っています。どうもありがとうございました」
【記念品贈呈】
【花束贈呈】
【対局のみどころ】
豊川「だいぶみなさんエタンも入って、両対局者もいなくなりましたし、本音で話したいと思います」
伊藤「先生、先生、その前に自己紹介をしないと」
豊川「そうでした。将棋連盟の豊川孝弘です。どうぞよろしくお願いします」
伊藤「明日、大盤解説の聞き手を務めさせて頂きます。女流初段の伊藤明日香と申します。どうぞよろしくお願い致します」
豊川「私は番勝負を指したことはないですが、五番勝負、七番勝負は奇数局が天下分け目。今回は１勝１敗できて第３局ですからね。第３局を勝った方が圧倒的に有利。明日の１局は大きいですねぇ」
伊藤「いまちょうど名人戦第４局も大分で今日からスタートしていますね」
豊川「それは僕的にはオーイタッ！ というところですね」
伊藤「そこで福岡でも女流王位戦が行われるということで、将棋ファンからは九州に熱視線が集まるのではないでしょうか」
豊川「いまは見るファンの方が非常に増えて。インターネットで世界どこにいても明日の女流王位戦が見れますからね。アマゾンのジャングルでネット環境がないところじゃダメですけどね」
豊川「明日の戦型予想は……。僕ね、けっこう当たるんですよ。第３局は里見さんが先手なんですね。明日は里見さんは居飛車でいくと思います。甲斐さんは相居飛車をやらないので、ゴキゲン中飛車だと思います。僕は第１局と同様の進行になると思っています。２人は女流棋士でなければ、乙女のような、女学生のようなのですが、２人とも物心がつくころから将棋をやってますから、将棋に対しては鬼なんですね。女流王位戦は持ち時間が４時間なんですね。女流棋戦で唯一ですよ。４時間ということは対局者も大変だし関係者も大変なのですが、その代わりに中身は濃くなりますから」
【閉会のあいさつ】
飯塚観光協会会長 澁田繁晴様
（書き起こし＝吟、写真＝八雲）
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