*第45期五番勝負第4局 Feed

2019年2月18日 (月)

感想戦

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以上で第45期岡田美術館杯女流名人戦五番勝負は幕を閉じました。

ご観戦いただきまして、ありがとうございました。


(玉響)

終局直後

A7307799(里見女流名人)

――伊藤さんとの対戦で穴熊を相手にするのは経験が少なかったと思いますが、序盤についてはいかがでしたか。

里見 一手、一手考えていこうと思っていました。

――昼食休憩明け、▲7四銀(45手目)と出たところの形勢については。

里見 難しいと思っていました。

――と金を作ったあたり(53手目)からは快調に見えたのですが。

里見 やっているときは難しいと思っていましたが、確実に攻められる形が見えてからは、よそさそうな気がしました。

――具体的にはどのあたりでしょうか。

里見 ▲5二歩(69手目)と垂らしたあたりです。

―― 一局を振り返っていかがでしたか。

里見 昼食休憩明けから難しいと思っていて、具体的に分かりませんでした。

――低い陣形を維持できて振り飛車らしい指し方、という控室の意見もありました。

里見 もう少し待つ手があればよかったんですけど……。ただ、指したい手を指せていたので、攻めていってどうかなという感じで。

――本局の勝利で女流名人防衛となりました。シリーズを振り返っていただけますか。

里見 1局目は力戦形になって、一手、一手考えながら指して自分の力は出せたかなと思います。2局目は、やや指しやすいと思っていたんですど、最後はどちらが勝つか分からない将棋でした。3局目は軽い仕掛けになってしまって、あまりいいところがなかったと思います。

――4局ともいままでにないような序盤戦で、お互い工夫を凝らしたシリーズという印象でした。伊藤さんはタイトル戦で当たる機会が多いと思いますが、伊藤さんの存在についてはいかがですか。

里見 今回のシリーズは力戦形になることが多かったので、一手、一手考えながら指し進めていくという点で楽しかったですし、貴重な経験になりました。

――10連覇を達成しました。率直なお気持ちをお聞かせください。

里見 あまり意識したことはなかったんですけど、今回のシリーズが開幕する直前くらいから周りの方々に注目していただいているのを実感していました。結果は出さないといけないと思っていたんですけど、自分の力を出しきることに専念したいなと感じていたので、結果を出すことができてうれしく思います。

――1期目の獲得は17歳でした。この10年間は、どのような時間だったと思われますか。

里見 振り返ってみるとあっという間でした。最終局まで指すシリーズもあって、そういう経験をすることで、少し成長できたのかなと思います。

――今期はいろいろな環境が変化した中での防衛となりました。

里見 余計なことを考えず、将棋に集中することができたと思います。純粋に将棋を楽しむことができたのかなと。

――今シリーズは開幕局から脚のケガを抱えた中での番勝負になりました。

里見 私のミスで周りの方にご迷惑をお掛けして。今日もそうですけど、足を崩させていただくなど、皆さんに助けていただいて対局することができましたので、感謝の気持ちで一杯です。その分、将棋に集中させていただいたので、いちばん周りの方に助けられたシリーズだったと思います。

――来期も防衛戦を迎えることになります。本棋戦のみならず、今後に向けての抱負をお願いします。

里見 やっぱり力をつけることがいちばんだと思いますので、地道に勉強を重ねて頑張っていきたいと思います。

A7307783(伊藤女流二段)

――序盤、穴熊に組んだあたりはいかがでしたか。

伊藤 穴熊に組むのは予定だったんですが、本譜は思っていたより悪くなって。それが誤算というか、もうちょっと警戒したほうがよかったと思います。

――昼食休憩のあたりではいかがでしたか。

伊藤 角銀交換になりそうな順があって、本譜もそう進んだんですけど、考えてみたら悪そうで、昼休のあたりはもうちょっと慎重に指すんだったかなと思いました。

――△5五銀(48手目)と角を取るところで△5四金も有力と見られていました。

伊藤 本譜を思えば△5四金のほうがよかったかもしれないですね。

――△8八角と打ったところの感触は。

伊藤 桂香が取れる形になるのでと思ったんですけど、取ったあとが使えないのと、思ったより食いつかれてしまったというのがあったので。そのあたりでも慎重に考えるべきだったと思います。

―― 一局を振り返って

伊藤 自分の大局観が悪かったので、それが反省点です。できればもう1局指したかったですが、自分の課題が見つかったので、また改善していけたらと思います。

――シリーズ全体を通していかがでしたか。

伊藤 1局目はあまり作戦がうまくいかなかったので、もうちょっと工夫が必要でした。2局目は里見さんにうまく動かれてしまって、そこから形勢を悪くしてしまう感じだったので、反省点が多かった将棋でした。3局目は1勝返せて去年よりスコア的にはよかったのかなと思いますが、今日の内容が悪くて。周りの方々からお声をいただいて、改めて支えていただいているなと感じシリーズでした。この場をお借りして感謝いたします。

―― 里見女流名人に挑むということ、また、その存在についてはいかがですか。

伊藤 タイトル戦までいかないと、なかなか当たれない方なので、こういった舞台で指せるのはありがたいと思いました。

――来期の抱負をお願いします。

伊藤 またこの舞台に帰ってこられるよう、自分の足りない部分を改善していけたらと思います。

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(玉響)

里見女流名人が10連覇を果たす

20190218a第45期岡田美術館杯女流名人戦五番勝負第4局は、87手で里見女流名人が制しました。終局時刻は16時14分。消費時間は▲里見1時間49分、△伊藤2時間44分。これによりシリーズ成績は里見女流名人の3勝1敗となり、タイトル防衛が決まりました。里見女流名人は、自身の持つ連覇記録を10に伸ばしました。

(睡蓮)

先手優勢

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図は15時40分頃の局面。里見女流名人がリードを広げているようです。▲5二歩は後手の飛車の横利きを止める価値の高い一手。先手は美濃囲いが崩れていますが、まだ耐久性のある形です。

(玉響)

岡田美術館のチョコレート(2)

控室には、新たに瀬川晶司六段、中倉宏美女流二段が来訪。先ほど差し入れられた岡田美術館チョコレートを口に運びました。本品の「歌麿・深川の雪」は2重ねのチョコレートボックスになっており、8種類を味わうことができます。

A7307744(瀬川六段は「アーモンドミルクとドライアプリコット」を選んだ)

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A7307755(中倉女流二段は「和栗と松茸」、安食女流初段は「白トリュフと南瓜」を手に取った)

(玉響)

将棋特集記事「王手報知」

主催紙のスポーツ報知は、将棋界や棋士の話題を掘り下げた将棋特集記事「王手報知」を毎週月曜日に掲載。 本日18日の「王手報知」は、詰将棋作家としても名高い伊藤果八段へのインタビューが特集されました。伊藤果八段の近著『絶品! 4×4マスの詰将棋』(マイナビ将棋文庫)から精選された詰将棋5問がインタビューとともに紹介されています。

控室を訪れた安食総子女流が早速、問題を解き始めています。偶然にも安食女流初段は、5問中4問を解いてきたそうです。

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A7307739(詰将棋に挑戦中の安食女流初段)

(玉響)

午後のおやつ

14時30分、両対局者におやつが出されました。メニューは「ピスタチオといちじくのケーキ」、「紅茶」です。

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(玉響)

岡田美術館のチョコレート(1)

控室に「岡田美術館チョコレート」が差し入れられました。

2月15日(金)~3月3日(日)まで、日本橋三越オンラインストアに「岡田美術館チョコレート」のうち開館5周年を記念した新作「福井江太郎 風・刻」と他4アイテムが出品されています。

本品は「歌麿・深川の雪」。喜多川歌麿の肉筆浮世絵の大作「深川の雪」をモチーフにした大人の雰囲気漂うボンボンショコラとのことです。

通常は箱根の当館でしか購入できませんが、期間限定でweb販売に出店しています。詳細は以下の通り。

三越のホワイトデー2019 基本情報】

・WEB販売期間:2月15日(金)~3月3日(日)

・三越WEB販売公式HP:

https://mitsukoshi.mistore.jp/onlinestore/foods/whiteday/index.html?rid=7117cf63c2149ada4e315bad24a4927

【商品ラインナップ】

・Okada Museum Chocolate 『福井江太郎 風・刻』 4,801円

・Okada Museum Chocolate 『歌麿・深川の雪』 4,801円

・Okada Museum Chocolate 『若冲・孔雀鳳凰』 2,801円

・Okada Museum Chocolate 『雪佳・燕子花』 2,801円

・Okada Museum Chocolate 『光琳・菊』 2,801円

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(歌麿・深川の雪)

(玉響)

今朝の鳩森八幡神社

鳩森八幡神社の境内には河津桜やウメの花が咲いており、春の到来を予感させる季節になりました。

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A7307535(紅梅)

A7307524(白梅)

A7307527(河津桜)

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(玉響)

と金攻めVS駒得

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図は13時30分頃の局面。昼食休憩明けから指し手のペースが上がりました。

5三に歩を成ったところですが、「5三のと金に負けなし」という格言もあるくらいです。

控室で検討している立会人の飯野七段は、後手の8八の角が使いづらい点を挙げ、先手持ちの見解を示しています。

普段、居飛車穴熊をあまり指さない伊藤女流二段の今後の指し手には注目です。

(玉響)